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台風22号はいつ本州の南へ?難しい進路予想

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風22号の雲の様子(ウェザーマップより)

日曜日~月曜日に本州の南を進む?

台風22号の予報円(26日午前9時、ウェザーマップより)
台風22号の予報円(26日午前9時、ウェザーマップより)

最新の台風予報円(気象庁)

台風22号はフィリピンの東海上を西寄りに進んでいます。

今後は北上する見込みで、あさって土曜日には暴風域を伴って沖縄本島周辺を通過し、日曜日の午前中には奄美地方周辺まで北上する見込みです。

ただ今回の台風は日曜日の予報円の直径がすでに1000キロ近くもあることからわかるように、この時点でも奄美周辺への到達位置や到達時間がまだ不確定な状況です。

それは東側に位置する太平洋高気圧の強さがとても不確定なためで、この勢力が強ければより西側にふくらむように北上する一方、勢力が弱ければ小回りで進む可能性があるためです。

日曜日の時点でこのような状態ですから、月曜日から火曜日にかけての進路はさらに不確定な進路予想となっており、今度は日本付近を流れる上空の早い流れ(偏西風)にいつ流されるかで、さらに進行速度を中心にまた不確定要素が増す状態となっています。

月曜日(30日)紀伊半島の南にある時の予報円は直径が1300キロ、火曜日(31日)日本の東にある時の直径は1900キロにも及んでおり、ここまでくるとほとんど予報のていをなしていないかもしれません。

今後も太平洋高気圧と偏西風の兼ね合いで、大きく進路予想が変わる可能性がありますので、最新の予報をチェックなさるようにしてください。

台風は不確定でも秋雨は始まる

土曜日の雨雲予想(ウェザーマップより)
土曜日の雨雲予想(ウェザーマップより)

台風22号の進路はまだかなり不確定なものの、台風が秋雨前線を活発にしながら北上する予想はほぼ確からしくなってきています。

土曜日午後6時の雨雲の予想をみると、台風本体の活発な雨雲は沖縄周辺にありますが、そこから連なるように本州の南岸付近に雨雲が伸びており、これが秋雨前線の雨雲です。

早ければ土曜日の午後から本州の南岸で一斉に雨が降り出し、紀伊半島~九州を中心に激しく降るような所も出てくる予想です。

土曜日に雨が降り出した後、台風22号が通り過ぎるまで(離れるまで)太平洋側では雨の降りやすい状態が続く見込みで、再び雨による災害には注意、警戒が必要となりそうです。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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