台風5号は「秋台風と夏台風」の性質を併せ持つ危険な台風
コースは秋台風、速度は夏台風
台風5号は強い勢力を保ったまま、西日本の南海上を西進しています。
けさ3時に発表された予報円は昨日とあまり変化がありません。
ですから、台風の進むコースは、これまでよりだいぶ確からしくなってきたとも言えそうです。とは言え、まだまだ予報円の大きな状態は続いています。
台風情報は6時間ごと(4時頃、10時頃、16時頃、22時頃)に、5日先まで更新されますので、常に最新の情報をチェックするようになさって下さい。
最新の情報をもとに考えると、台風5号はあす土曜日にかけて、強い勢力を維持したまま奄美地方をゆっくりと西寄りに進み、あさって日曜日には九州の南海上で北寄りに転向し、九州に接近したあと、早ければ上陸する恐れがあります。
その後、月曜日にかけて、西日本を縦断し、日本海を北上する見込みです。
この九州から日本海、あるいは北海道へ向かうようなコースは、まさに秋台風の典型的なコース取りとも言え、ことによると西日本だけではなく、東日本~北日本まで大きな影響が出る恐れがあります。
一方、速度はどうかと言うと、九州付近を北上している段階でも時速10キロ程度、日本海へ抜けても時速20キロ程度が予想されており、こちらは典型的な夏台風特有のノロノロ状態が続く見込みです。
速度が遅ければ、もちろん大雨や暴風などの影響を長時間受けることになります。
つまり、台風5号は、秋台風と夏台風の特徴を併せ持つ、非常に危険な性質をはらんでいるとも言えるでしょう。
7月に豪雨災害のあった福岡県や大分県をはじめ、西日本を中心に、大雨や暴風、高潮、高波などに厳重な警戒が必要です。