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4年1億3500万ドルで契約を延長したセルティックスの背番号4

林壮一ノンフィクションライター
写真:AP/アフロ

 現地時間4月16日から、いよいよ今季のNBAプレイオフが始まる。その前に、大きなニュースが発表された。

 ボストン・セルティックスの、ガード(ポイントもシューティングもこなせる)、ドリュー・ホリデーが4年1億3500万ドルにて契約を延長したのだ。ホリデーは、昨オフシーズンにトレードとなり、デイミアン・リラードがミルウォーキー・バックスに移籍する煽りを受けた。リラードを失うポートランド・トレイルブレイザーズはロバート・ウィリアムズ、マルコム・ブログドン、そして1巡目指名権2枚と引き換えに彼をセルティックスに移籍させた。その前に、ブレイザーズはデイミアン・リラードをミルウォーキー・バックスに送るという3チーム契約でホリデーを獲得していた。

 33歳のホリデーは、NBAオールスターに2度選出され、2021年にはバックスの一員としてNBAチャンピオンの座に就いた。2023-24シーズン中、ホリデーは1試合平均12.5得点、5.4リバウンド、4.8アシストをマークしている。

 1990年6月12日、カリフォルニア州ロスアンジェルス生まれのホリデーは、地元の名門UCLAでワンシーズンのみプレー後、NBA入り。2009年のドラフトで1巡目17位でフィラデルフィア・セブンティシクサーズにコールされプロ入り。 2009年から2013年までシクサーズ、その後の7シーズンをニューオーリンズ・ペリカンズ、そして、2020年から昨シーズンまでバックスでプレーした。

 セルティックスは契約延長に伴う給与カットを条件に、オフシーズンに大型トレードをすることが出来た。クリスタプス・ポルジシスは夏にボストンにトレードされた後、2年6,000万ドルの契約延長に合意したが、ホリデーは3,740万ドルのプレイヤーオプションを断っていた。ただ、今回の契約締結で、30代後半まで安心してプレーすることが可能だ。

 ホリデーがNBAチャンピオンとなったのは、2021年。そして昨年は、実に10年ぶりに2度目のオールスターに選出された。

2024年オールスターゲームでのリラード
2024年オールスターゲームでのリラード写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ホリデーを擁するセルティックスは東地区1位で、彼が抜け、リラードが牽引するバックスは同2位でプレイオフ進出が決まった。Vを狙う両チームは、勝ち上がればコンファレンス(地区)ファイナルで顔を合わせる。

 ホリデーは自身のチョイスが正解だったということを、ファンに示すことが出来るだろうか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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