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カムバック間近のWBCミドル級王者

林壮一ノンフィクションライター
Amanda Westcott/SHOWTIME

 2年5カ月ぶりのリングに上がるWBCミドル級世界チャンピオン、ジャーモール・チャーロ。最終記者会見では、対戦相手である元WBA暫定スーパーライト級王者、ホセ・ベナビデス・ジュニアとの舌戦が展開された。

Amanda Westcott/SHOWTIME
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 チャーロは言った。

 「ホセという手強い相手とリングでぶつかり合う準備はできている。11月25日にラスベガス入りして、カムバック戦に向けて自分を作った。今の俺を世界中に示すことが待ち切れないね。俺はここにいる。ついに、戻ってきたぜ。

 ホセは前回と印象が異なるな。直接会った今、ヤツは震えているじゃないか。皆さん、ホセがどれほど未熟であるかを見てほしい。何も出来やしないさ。そして俺は、ヤツがどんな戦いをしても動揺しないよ。

Amanda Westcott/SHOWTIME
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 ホセが俺を悪く言っているかどうかなど関係なく、自分のレベルを披露するつもりだ。ヤツはネジが幾つか欠けており、明らかに問題がある。何を目指しているかが分かっていないんだろうな。ホセは単なる踏み台だ。俺はヤツを思い切り踏み潰すよ。

 俺が毎ラウンド、どれだけ懸命に戦っているかを思い出す試合になるだろう。ホセをノックアウトするためにリングに上がる。やると言ったらやるぜ。

 俺たちはゲームプランを完璧に考えた。ホセに怖さは無い。ヤツは心が狭く、全てにおいて小さい。俺にとって、何もかもが小さ過ぎるんだ。ビッグ・チャーロが帰ってきたところをご覧に入れよう」

Amanda Westcott/SHOWTIME
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 ベナビデスも語った。

 「私はどこででも、誰にでも挑戦する準備ができている。この場であまり言うことは無い。ベストの男が勝つだろう。

 最初の記者会見と私の態度が違う唯一の理由は、この試合を中止させたくないからさ。もしチャーロが私の顔を叩いたり、強硬な態度を取ろうとしたら、ぶっ飛ばそうと思っていた。それは試合当日にやろうとしていることだ。試合の日の夜まで待っているだけだ。

 今回の興行は夢の実現でもある。(弟の)デビッドと私は、子供の頃から、同じ日に大舞台で戦うことを目標としていた。長い時間と大変な努力が必要だったが、私たちは今、チームとしてここにいる。ベナビデス家全員にとって、良い夜になるだろう。

Amanda Westcott/SHOWTIME
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 私を単なる踏み台と感じるなら、なぜチャーロはベルトを懸けないのか? 本来、チャンピオンはタイトルマッチを戦う筈だ。彼はチャンピオンなんだよな? まったく、バカ丸出しだな。

 今、私は気分がいい。準備万全だ。私はチャーロをKOするよ。どういうわけか、彼は私を小さいと思っている。でも、現実をお見せする。チャーロは自分が誰と対峙しているのかを知ることになるだろう」

Amanda Westcott/SHOWTIME
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 さて、どんな一戦となるか。実際に両者が並ぶと、サイズの差が気になるが…。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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