初回のダウンを挽回し、全勝街道を走るスーパーフェザー級
16勝(10KO)3敗のアイザック・アベラ―と、13戦全勝10KOのヘクター・ルイス・ガルシアの8回戦は見応えがあった。
ガルシアは、日本のファンにもお馴染みであるイスマエル・サラスの指導を受ける30歳のドミニカ人。米国のリングに登場するのはプロ生活2度目であった。
同胞のWBAスーパーライト級1位、アルベルト・プエジョと共に、ラスベガスに建つサラスのジムで調整し、試合当日を迎えた。
サウスポー同士の対戦となった同ファイトは、ファーストラウンド1分4秒でアベラ―が左ストレートに合わせたカウンターの右フックをクリーンヒットしてダウンを奪う。
それでもガルシアは冷静だった。アベラ―の動きを観察し、正確な左ストレート、右フックを当てて試合の流れを手繰り寄せる。
「角度を変えながらストレートを見舞っていけ」というサラスの指示を守るとともに、手数でも圧倒した。
結局、3名のジャッジそれぞれが78-73でガルシアの勝利を唱えた。
初回にダウンを喫しながらも、動じず、試合を構築した勝者のメンタルは、プロデビュー以来負け知らずであることの深みを感じさせた。
サラスは「ガルシアはいい仕事をしたね」と満足そうに笑みを浮かべた。このコンビ、相性が良さそうだ。今後、大舞台で結果を残せるか? 注目したい。