昨シーズンのプレイオフ、東地区セカンドラウンドで敗れた頃から、ベン・シモンズがトレードされるという噂が絶えない。ジョエル・エンビードに次ぐチームの顔であり、3度オールスターに出場したシモンズだが、この空気でフィラデルフィア・セブンティシクサーズに戻るのは苦しい選択であろう。 

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 2016年NBAドラフト1位でフィラデルフィアに入団したシモンズは、オーストラリア、メルボルンで産声を上げた。祖国でプロバスケットボール選手だった父の影響から、この競技に魅せられる。

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 米国ルイジアナ州立大学で1シーズンを過ごした後、NBA入りを表明。鳴り物入りでシクサーズに入団したものの、初年度は開幕前に右足第五中足骨を骨折し、デビューはお預けとされた。

エンビードとのコンビは解消か
エンビードとのコンビは解消か写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ルイジアナ州立大学時代、シモンズは大学ナンバーワン選手に贈られるジョン・ウッデン賞を受賞できなかった。最低基準であるGPA(評定平均)2.0を下回っていたため、選考の対象外とされ、ノミネートすらされなかったのだ。学生は本業を大事にせよというアメリカらしい考え方である。

 大学シーズンの終盤、シモンズはフリースローを打つ度に「G」「P」「A」、「GPA!」と盛んに野次られた。

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 2年目のシモンズに、当時について訊いた際、彼は言ったものだ。

 「教育は非常に大事なものだと思っている。でも、7歳の頃からNBA選手を目指してきたんだ。出来ることを最大限にやってきた。学業は引退後でもやり直せるよね? 大学にはいずれ必ず入り直してビジネスを学ぼうと思っている」

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 そして、夢の舞台でプレーしていることについて、こう話した。

 「調子が良くて結果を出せる時もあれば、悪い時もある。メディアに叩かれる時だってある。どんな時もブレずに懸命にトレーニングすることが、成功の秘訣だと感じているよ」

 フィリーを去ることとなりそうなシモンズ。新天地でも己を貫いてほしい。