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6月19日にWBCミドル級タイトルマッチを戦う両者の言葉

林壮一ノンフィクションライター
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 6月19日、WBCミドル級チャンピオン、ジャーモール・チャーロ(31)がフアン・マシアス・モンティエル(27)を迎え、5度目の防衛戦を行う。場所はNBA、ヒューストン・ロケッツのホームアリーナであるトヨタ・センター。

 現地時間9日にオンライン会見が開かれた。31戦全勝(22KO)のチャンピオン、ジャーモール・チャーロは言った。

 「花火を打ち上げるよ。地元ファンの前で素晴らしいショーを見せるんだ。やり残したこと無く、リングに上がれる。モンティエルが勝つ要素は無いね。プレッシャーも無い。今は俺の時代だし、偉大なファイターとなる過程なんだ。ロニー・シールズという最高のトレーナーとともに汗を流して来た。

 モンティエルも強い気持ちで倒しに来るだろう。結構、プレッシャーをかけるのは上手いよな。いいパンチも持っている。でも、ヤツは俺ほどのレベルの選手と戦ったことが無いんだ」

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 「世界チャンピオンになれば、全ての選手からターゲットにされる。モンティエルもコンディションを作り上げて、当日を迎えるだろう。でも、俺はヤツより速いし、強いし、賢い。王座を守るためには、誰よりもハードなトレーニングをこなさなきゃならない。それを実践してきた。

 今回のキャンプは、パワーをつけることを一つの課題とした。それを示せたらと思っている。モンティエルがモチベーションを上げてくれたよ。

 俺は人生を楽しんでいる。ファイトも楽しんでいる。ベストな自分を築き上げたい。そう考えて、日々、成長を目指しているんだ。だから決して、今日の自分に満足したことは無い」

写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 「今のところ160パウンドにすることは問題ないが、ミドル級だけで終わりたくないね。もっともっとデカいファイトをやりたい。取り敢えずは、モンティエル戦に集中しなければだけどさ。

 6月19日はヒューストンの隣人たちに喜んでもらえる、ステキな夜にしたい」 

Photo:Esther Lin/Showtime
Photo:Esther Lin/Showtime

 一方、22戦(22KO)4敗2分けのチャレンジャー、フアン・マシアス・モンティエルも話した。

 「やるべきことをやりました。夢に描いた試合がついに実現するんですから、周到な準備をしましたよ。この挑戦のために、数カ月を費やしました。

 ジャーモールにとって私は楽な相手だと感じている人もいるようですが、私の事を何も知りませんね。かつての自分以上となった姿を目にしてほしいです。ただ、彼に弱点は見当たりません。だからこそ、トップの座に君臨しているのです。その点は心から尊敬します。私は己のすべての能力を駆使して戦います」

Photo:Esther Lin/Showtime
Photo:Esther Lin/Showtime

 「トレーニング、休息、栄養をきちんと考え、いつもと同じ長さのキャンプを張りました。必ず、世界チャンプになるという夢を実現させてみせますよ。

 私は敗北から自分を見直しました。より頭を使った戦いをするつもりです。私には勝利のすべてをKOで飾っているパンチ力があります。今回の試合も、勿論それが勝利のカギとなるでしょう」

 さて、どんなファイトが展開されるか。

ノンフィクションライター

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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