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バイデン大統領、#ガザ 危機で再選失敗の恐れも― #イスラエル 世論も変化、問われる日本の姿勢

志葉玲フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)
ハマス奇襲で中東情勢緊迫化 米大統領がイスラエル訪問(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 今月7日のハマス等の襲撃に端を発した、イスラエルによる大規模なガザ攻撃。この記事を執筆している時点で、ガザ側の犠牲者は少なくても8000人以上、イスラエル側は約1400人に及んでいる。筆者のパレスチナ取材歴は断続的ではあるものの約20年になるが、ここまで深刻な事態はかつて無かった。今回は、イスラエル側の被害も前例のない大きさだったこともあるが、それを考慮しても、市民への無差別空爆や病院、国連施設等への攻撃、食料や水、電気や燃料等を断つ兵糧攻めなど、イスラエル側の攻撃は常軌を逸している。それでも、米国はイスラエルの最大の守護者であり続けており、バイデン政権は、国連安保理での停戦決議で反対し続け、イスラエルに約140億ドルもの軍事支援を行おうとしている。だが、そうした露骨なイスラエル支持・支援は支持層離れの墓穴を掘り、バイデン大統領が来年11月に予定される米国大統領選での再選に失敗する要因になるのかもしれない。

【本記事の内容】

・若者層から強い反発、バイデン再選に黄色信号?

・イスラエルの世論にも変化

・日本の役割は重要

〇若者層から強い反発、バイデン再選に黄色信号?

 ここ最近、米国の各メディアで指摘されているのが、バイデン大領領の露骨なイスラエル支持・支援がもたらす、次期米国大統領選への影響だ。近年、米国の若者達は政治志向はリベラル寄りであり、米調査機関のピュー・リサーチ・センターによれば、前回の米統領選(2020年)では18~29歳の有権者の約60%がバイデン氏を支持し、年齢層でトランプ氏に対して24ポイントも有利となった。こうした米国の若者層は、それまでの世代のような断固イスラエル支持というものではないことが、多くの世論調査で明らかになっている。例えば、今月16日が配信したロイター通信の記事では、同通信の世論調査の結果として、40歳以上の回答者の53%が「米国はイスラエルを支持すべきだ」としたのに対し、40歳未満では約20%であったとして、米国でのイスラエル支持は若者層で弱いと評している。

 米国テレビネットワークのCNNによれば、イスラエル・パレスチナ問題について「バイデン大統領が正しい判断を示すと信頼しているか」との質問に、18~34歳の回答者で「大いに期待している」という回答は、たったの7%だった。これに対し、「あまり信頼していない」「全く信頼していない」は合わせて57%と、半数以上を占めている。

 米紙「ニューヨークタイムズ」も今月27日の記事で、バイデン大統領の支持層から、ガザ危機への対応に対して強い不満があがっていることを報じている。

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フリージャーナリスト(環境、人権、戦争と平和)

パレスチナやイラク、ウクライナなどの紛争地での現地取材のほか、脱原発・温暖化対策の取材、入管による在日外国人への人権侵害etcも取材、幅広く活動するジャーナリスト。週刊誌や新聞、通信社などに写真や記事、テレビ局に映像を提供。著書に『ウクライナ危機から問う日本と世界の平和 戦場ジャーナリストの提言』(あけび書房)、『難民鎖国ニッポン』、『13歳からの環境問題』(かもがわ出版)、『たたかう!ジャーナリスト宣言』(社会批評社)、共著に共編著に『イラク戦争を知らない君たちへ』(あけび書房)、『原発依存国家』(扶桑社新書)など。

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