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ryuchellさん死去に「れいちぇるが自らこの世を去った」と増田かおる市議が名前間違え炎上→謝罪へ

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
炎上している投稿。Twitterより筆者キャプチャ

 タレントのryuchell(りゅうちぇる)さんが7月12日に亡くなられた件で、「れいちぇるが自らこの世を去ったそうです」と名前を間違えてツイートした増田かおる松戸市議が炎上しました。

「りゅうちぇる」を「れいちぇる」と間違える

 問題のツイートは7月13日午前1時ごろに増田かおる松戸市議が投稿したもので、ryuchellさん死去の理由だとして、トランス差別について語るものでした。

れいちぇるが自らこの世を去ったそうです。「どこにも居場所がない」と呟いていたらしい。本当に苦しかったんでしょうね…

トランスへの差別や偏見からくる誹謗中傷が高まる中、今後の社会的影響が非常に心配です。

「あなたはありのまま生きて良い」

という社会が良い。

 しかしながら、ryuchellさんの名前を「れいちぇる」と間違えていたことから炎上しました。

故人に触れるときは慎重さが不可欠

 増田かおる松戸市議のツイートにはいくつかの問題があります。

 まず、故人の名前を間違えることは大変失礼な行為です。

 とくに「りゅうちぇる」と「れいちぇる」では入力時のミスとも考えづらく、「名前も知らないのに話題に出したのか」とファンの怒りを買うのは避けられません。

 さらには、ryuchellさん死去の理由を「トランスへの差別や偏見からくる誹謗中傷」だと決めつけてしまっているのも問題です。

 いまのところどのような理由でryuchellさんが亡くなられたかは分かっていないのに、こうだと決めつけて語るのは故人に対してもその周りの方々に対しても失礼です。

「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪するも……

 こうした抗議を受け、増田かおる松戸市議は7月13日午前11時30分ごろに「お名前を間違えて書いてしまい、本当に申し訳ありませんでした」との謝罪ツイートを投稿。

 「正式な謝罪文は後ほど公表します」と、今後の対応についても発表しました。

 ただ、問題の投稿は謝罪前の時点で約1,000万件以上も表示されるほど注目されており、同日内の対応とは言え遅かった感は否めません。

 訃報に触れるときは、慎重さとともに投稿後の状況も確認するようにしましょう。本当に。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。スマホ、ネットの話題や炎上などが専門。ファクトチェック団体『インファクト』編集員としてデマの検証も行っています。最近はYouTubeでの活動も。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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