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韓国と中国に遺恨。泥仕合になるのか…北京五輪ショートトラック、猛抗議の緊急会見へ

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真:ロイター/アフロ)

韓国が北京五輪・開催国の中国に対して面と向かって抗議する。

大韓体育会は昨日夜、本日2月8日に北京冬季五輪メインメディアセンターで緊急記者会見を開くことを発表した。筆者のもとにも深夜2時半過ぎに連絡が届いた。

「大韓民国選手団(団長ユン·ホングン)は2月8日(火)午前10時、緊急記者会見を開き、国際スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する予定だ」

原因は昨日2月7日に行われたショートトラック男子1000mの競技結果だ。

この日の準決勝戦第1組で韓国のエースにして世界記録保持者のファン・デホンが組1位になったが、レース後の審議で失格に。ファン・デホンの失格により、2位と3位だった中国の2選手が決勝に進出した。

続く第2組では韓国のイ・ジュンソが2位なったが、これもレース後の審議で失格に。イ・ジュンソの失格により、中国選手が2位となって決勝に進んだ。

そして決勝ではハンガリーのシャオリンサンドル・リュウが判定の末にイエローカードの処分を受け、中国の任子威が金メダルに輝いたが、不満爆発させたのが韓国だ。

(参考記事:物議醸す中国“疑惑”の金メダル…韓国代表選手も指摘「他の国なら決勝に進めなかった」【北京五輪】)

韓国選手団は競技終了後、審判委員長に強く抗議し、国際スケート競技連盟(ISU)と国際オリンピック委員会(IOC)に抗議書簡を送ったそうだが、それだけでは堪忍袋が収まらず記者会見を開いて今回の結果は不当だと主張する構えのようだ。

以下は大韓体育会の公式見解だ。

「今回の判定の不当性を公式化することにより、再び国際スケート界とスポーツ界で韓国選手たちにとって悔しい思いが再発しないよう最善を尽くす計画だ。

また、今回の提訴決定は、これまで血と汗を流して努力してきた韓国選手たちと、国内で沸き立っている不公正判定に対する国民感情、審判の判定が国際スポーツ界の支持を受けることができず、不公正で透明でない国際連盟と国際審判たちとの関係も総合的に考慮して提訴を決定した。

韓国選手団はこの決定が、これまで数回繰り返されてきた韓国選手に対する判定論争と不利益がこれ以上繰り返されないようにする契機となる一方、このような動きに国際スポーツ界も力を入れていくことを期待している」

ただ、韓国側の抗議に中国側が黙っているはずもないだろう。

すでに中国のネットユーザーたちの間では「誰もが審判判定について議論することができるが、韓国にその資格はない」「決勝に進出できなかったし、最も汚れた国」「最も静かにしなければならない国」と非難しているという。

ショートトラックではただでさえライバル関係であったのに加え、さらなる遺恨が生じてしまった韓国と中国。互いを罵り合う泥仕合にならなければいいのだが…。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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