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森保ジャパン、3月にサッカー日韓戦か…韓国紙が報じる「可能性」と解決すべき問題

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
実現すれば国際親善試合としては2011年の対戦以来となる(写真:アフロスポーツ)

3月のAマッチ期間に、日本と韓国による国際親善試合が実現するかもしれない。『スポーツ東亜』や『中央日報』そして『スポーツソウル』など、複数の韓国メディアが報じている。

これらのメディアによると、日本サッカー協会が(JFA)が韓国サッカー協会(KFA)に、3月の国際Aマッチ期間中の親善試合開催を打診したという。JFAは日本での開催を前提に提案したとされている。

仮に実現すれば、国際親善試合としての“日韓戦”は2011年8月のキリンチャレンジカップ2011以来約10年ぶりだ。当時は香川真司の2ゴールなどで、日本が3-0で勝利を収めていた。

なお、国際大会では2019年12月のE-1サッカー選手権決勝が最後の対戦となっている。この試合では“韓国のピルロ”ことファン・インボムのゴールで韓国が勝利した。

(参考記事:森保ジャパンを下した“韓国のピルロ”が、ゴール後に日本サポーター席に向かった理由)

本来、3月のAマッチ期間には2022年カタールW杯アジア2次予選が行われる予定だった。

しかし、アジアサッカー連盟(AFC)が新型コロナウイルス感染症の拡大を考慮し、日程を6月に延期。このため、日韓両国は3月のAマッチ期間に空白が生じていた。

ただ、開催に向けてクリアしなければならない課題も存在する。

もし韓国代表が日本に入国し、親善試合を戦えたとしても、帰国後の隔離期間が待っているからだ。

韓国はよほど特殊なケースがない限り、帰国後に例外なく一定期間の隔離期間を過ごさなければならない。

実際、先月にはクラブワールドカップに出場した蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)が、カタールから帰国後に7日間のコホート隔離(集団隔離)を行っていたが、現在はKリーグのシーズン中。

海外でのAマッチから帰国後の隔離生活を理由に、選手の招集に難色を示すKリーグのクラブも出てくる可能性もある。これらの課題を解決すべく、KFAは現在、韓国政府の文化体育観光部と議論を進めていると伝えられている。

新型コロナによる困難もあるなか、果たして国際親善試合としては10年ぶりの日韓戦は実現するのだろうか。今後の動向に注目したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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