Yahoo!ニュース

ソン・フンミン、キム・ヨナなど韓国トップアスリートの驚きのCM出演料はいかほど?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
韓国スポーツ界の“CMクイーン”といえばキム・ヨナ(写真:Splash/アフロ)

大谷翔平や羽生結弦、錦織圭、田中将大、大坂なおみ、長友佑都などなど、日本ではスポーツ選手がテレビCMに出演することは珍しくないが、それはお隣・韓国でも同じだ。

例えば最近、コーンアイス「スーパーコーン」は売り上げが5倍になったと報じられている。その広告に出演しているのは、UEFAチャンピオンズリーグ決勝にも出場していたサッカー選手、ソン・フンミンだ。

「スーパーコーン」を発売する韓国の大手食品メーカー「ピングレ」は、彼を起用した理由を「ソン・フンミン選手が見せてくれた最高の活躍が、スーパーコーンが目指すイメージと合致したため、彼をモデルに選定した」と伝えていたが、出演料は破格だったに違いない。

CM出演料は韓流スター並み

ソン・フンミンは、韓国企業評判研究所が実施した「男性広告モデルのブランド力」5月ビックデーター分析で、俳優パク・ボゴムらを抜いて男性広告モデルブランド評判1位。放送中のドキュメンタリー番組の出演料も、韓流スター並みだったことが明らかになっている。

(参考記事:【スクープ】ソン・フンミン、韓流スター並みの“厚待遇”。破格の出演料が明らかに

それだけにソン・フンミンの広告出演料は6カ月で5億~6億ウォン(約5000~6000万円)と報じられている。一流スターにもひけを取らない金額だ。

ただ韓国でスポーツ選手のCM出演といえば、やはり“フィギュア女王”キム・ヨナがトップだろう。

キム・ヨナはフィギュア女王から“CMクイーン”に

2007年頃から10年以上経った現在までも韓国広告界のトップに君臨する“CMクイーン”だ。

出演する広告の種類も食品から衣類と多様。昨年はラグジュアリーブランド「J.ESTINA」の広告モデルを務めており、その美しい姿から「本当にキム・ヨナ!?」との反応もあったらしい。

(参考記事:【PHOTO】本当にキム・ヨナ!? “フィギュア女王”の色香漂う優雅な姿

韓国メディア『シサ(時事)ジャーナル』によれば、キム・ヨナの広告出演料は全盛期で1ブランド当たり、年間10億~14億ウォン(約1億~1億4000万円)だったという。平昌五輪前後でも「年間10億ウォン水準」だったようで、現役を退いてもその価値がほとんど下がっていないことが驚異的だ。

韓国のテレビ視聴率調査会社であるTNMSが2019年5月に行った「テレビ広告モデルで一番好きな人物」という調査でも、1位はキム・ヨナ(32.3%)だったという。2位が俳優パク・ソジュン(13.7%)、3位が女優チョン・ジヒョン(12.7%)であることを踏まえると、アスリート出身のキム・ヨナがいかに突出したCMスターであるかが伝わっている。

韓国には前出のチョン・ジヒョンをはじめ、“次世代CMクイーン”と呼ばれるシン・イェウンなどもいるが、キム・ヨナの牙城は未だに崩せそうにない。

メジャーで大活躍中のリュ・ヒョンジンが…

韓国メディア『朝鮮Biz』は、スポーツスターがCMに起用される理由について、「一般的な芸能人と比べて国民的なスターのイメージ、グローバルなイメージ、健康的なイメージ、信頼できそうなイメージがあるから」と分析している。

それでもスポーツ選手の広告に関連したトラブルもある。

現在メジャーリーグで、勝利数&防御率トップを走る大活躍を見せているロサンゼルス・ドジャースの投手リュ・ヒョンジンは最近、前エージェントを告訴したことが明らかになった。

(参考記事:勝利数&防御率でMLBトップのリュ・ヒョンジン、「相手チームにとって最悪の投手」

その前エージェントは2013年末、リュ・ヒョンジンが広告に出演したときの契約金の一部を横取りした容疑を受けている。

リュ・ヒョンジンが出演していた広告とは、オットゥギの「ジンラーメン」という即席ラーメンの広告だ。リュ・ヒョンジンがずるずると美味しそうにラーメンを食べるCMで話題を呼び、オットゥギが韓国ラーメン業界で2位の地位を固める効果を生んだという。

ちなみにオットゥギがリュ・ヒョンジンに支払った出演料は、6カ月95万ドル(約1億円)だったそうだ。

いずれにしてもスポーツ選手のCM出演は日韓問わず話題になるし、スター選手の出演料は非常に高いことでも共通している。今後もこの傾向が続くのか、注目してみたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

慎武宏の最近の記事