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またひとり…止まらないAKB48メンバーの韓国進出。その成功モデルは?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
中央が宮脇咲良(写真提供=SPORTS KOREA)

AKB48出身者たちの韓国進出が相次いでいる。

3月4日には、チームBのキャプテンだった高橋朱里が韓国のWoollimエンターテインメントと契約し、韓国で再デビューすることを発表。

その直後の8日には、同じくチームBのメンバーだった竹内美宥が韓国のMYSTICエンターテインメントと契約を交わし、韓国でも「高橋に続いて竹内も…『PRODUCE48』出身アイドルの韓国デビューラッシュ」(『エクスポーツニュース』)などと報じられた。

『PRODUCE48』は、高橋と竹内らAKB48メンバーらも多く参加し、日韓の候補者が視聴者投票で競い合ったオーディション番組だ。

番組からは、最終合格者12人を集めた日韓合同ガールズグループIZ*ONE(アイズワン)がデビューした。IZ*ONEには宮脇咲良らAKB48メンバー3人が所属しており、最年少のチャン・ウォニョンが「世界で最も美しい顔100人」にも選ばれるなど、日本と韓国で人気を広げている。

(参考記事:【PHOTO】「世界で最も美しい顔100人」発表。韓国芸能界から選ばれた美女、一挙全公開!!

高橋と竹内はIZ*ONEメンバー入りこそ叶わなかったものの(高橋は最終順位16位、竹内は17位)、『PRODUCE48』で知名度と人気を高めたことが韓国進出のきっかけになったことは間違いないだろう。

そんな彼女たちの韓国進出が現地でも大きな話題になっていることは以前にも紹介したとおりだが、発表から数十日が経った現在も関心度は高い。

日本芸能人の中でも異例

例えば、竹内が14日に韓国進出発表後に初めて訪韓した際も複数のメディアで取り上げられていたし、高橋が韓国語の勉強をする姿を自身のSNSにアップしたことなども数多く報じられている。

昨今、韓国芸能界で活躍する日本の芸能人が増えており、K-POPアイドルにも“次世代セクシーアイドル”と呼ばれるRUIなどがいるが、異例ともいえる注目ぶりだ。

(参考記事:“清純のアイコン”に“次世代セクシーアイドル”も。韓国で活躍する日本芸能界の美女たち

中には「高橋朱里、竹内美宥に続いて『PRODUCE48』に出演した日本アイドルの韓国進出計画がある?」(『The Bigdata』)と、次なるターゲットに注目するメディアもあったが、実際に先日は、またひとりAKB48メンバーの韓国進出が決まった。

チームAメンバーで『PRODUCE48』にも出演した宮崎美穂が、ケーブルテレビ局『チャンネルJ』で今年4~5月頃に放送予定の『日本人も知らない日本旅行シーズン4』に出演するという。

『日本人も知らない日本旅行』シリーズは、韓国で最近「あだち充の漫画に出てきそうな清純なビジュアル」として話題を集めている YUKIKA(寺本來可)が出演して注目を集めていた番組だ。

(参考記事:韓国で活動する日本人美女、寺本來可(YUKIKA)の魅力に迫る「韓国は運命のような国」【インタビュー】

宮崎は『PRODUCE48』の最終順位は15位だったものの、韓国語が堪能であることもあって人気も高く、かねてから韓国進出が噂されていたひとりで、ファンにとっては待望のニュースであるに違いない。

以前、話を聞いたスポーツ&芸能メディア『スポータル・コリア』のキム・ソンジン編集長も、「みゃお(宮崎美穂の愛称)待望論は韓国でも根強い」と語っていたが、その期待に応える形になったわけだ。

高橋、竹内に続いて宮崎の韓国進出も決まった中、彼女たちが実際に韓国で行う活動にも注目が集まるが、今まさにその成功モデルを作っているのが宮脇咲良だろう。

アイドル投票で21週連続1位

現在はAKB48の活動を休止してIZ*ONEメンバーとして活動している宮脇は、競争激しいK-POPアイドルの中でも高い人気を集めている。

例えば、毎週ウェブ上でアイドルの人気投票が行われているサイト『BEST IDOL』のランキングでは、21週連続で1位に輝いているのだからすごい。

特に注目されているのは、2月24日からレギュラー出演しているバラエティ番組『みんなのキッチン』(『Olive』)だろう。

制作当初は番組側も「宮脇の拙い韓国語に不安があった」というが、いざ放送がスタートすると、放送の度にニュースになるほど人気を集めている。

『PRODUCE48』でトレーナーを務めたFTISLANDのイ・ホンギがゲスト出演した際は、宮脇の厳しいツッコミが視聴者にウケていたし、宮脇が理想の男性のタイプとして、現在は兵役中の俳優キム・スヒョンを挙げたことなども話題になった。

まだ韓国語を完璧にマスターしたといえないのも事実だろうが、それよりも宮脇の“バラエティ力”が反響を呼んでいるわけだ。

「咲良、韓国のバラエティ番組に完璧に適応『みんなのキッチン』でケミストリー起こす妖精」(『イルガン・スポーツ』)と、メディアも大絶賛している。

日本でのアイドル経験が韓国芸能界でも生かされているといえるが、そんな宮脇の前例は韓国進出するAKBグループ出身者たちにとっても心強いだろう。

いずれにしても、続々と韓国へ進出するAKBグループメンバーたち。はたして、この流れは今後も続くのか、それとも一過性のものなのか。韓国もその動向には注目している。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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