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女優にして「筋トレ女子たちのカリスマ」キム・ユリムから見た「韓国女性たちの変化」

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
キム・ユリム(写真提供:SPOMAX/MUSCLE MANIA KOREA)

近年ブームになっている“腹筋女子”や“筋トレ女子”は、お隣・韓国でも増えている。

ショッピングサイト「G9」によると、2018年1~11月のウエイトトレーニング器具の販売量は、前年同期比4%増加。そのうち女性消費者の販売量に限ると26%も増えたというのだからすごい。

フィットネス大会から輩出された“マッスル美女”も人気を集めている。

近頃は日本のバラエティ番組にも出演したイ・ヨンファをはじめ、ユ・スンオク、レイヤン、チェ・ソルファなど芸能界進出するケースも多い。

(参考記事:選ばれし7人の“マッスル美女”。時代が求め大衆が憧れるミューズ(女神)たち

そんな韓国で、超絶美ボディの持ち主として注目を集めている女優がいる。キム・ユリムがその人だ。

キム・ユリムは、昨年10月に行われた韓国最高峰のフィットネス大会『マッスルマニア』でフィットネス部門1位、ミズ・ビキニ部門2位、モデル部門3位と3種目で入賞を果たした。

もともとダンサーとして活動し、現在は舞台やミュージカルで活躍しているが、この受賞をきっかけに、その美ボディも注目の的になっている。「筋トレ女子のカリスマ」とも称されており、最近はニュースにその名が挙がることも増えた。彼女の写真特集を組むメディアもあるほどだ。

(参考記事:女優にしてマッスル美女のキム・ユリムが魅せた超絶美ボディ【PHOTO】

そんなキム・ユリムは、韓国で身体を鍛える女性が増えている状況をどう見ているのか。ソウルで行ったインタビューの最終回を紹介したい。

鍛えるママたちに感動

「最近は運動を趣味にする人も増えていると感じます。運動は必ずしなければならないことだと考えているので、とても良い傾向だと思います」

自身もフィットネスブームを実感していると話し始めたキム・ユリム。運動をする女性たちは、イキイキしているように見えるそうだ。

「実際にフィットネス大会に出場してみて一番感動したのは、出産後のママたちが参加していたことです。朝は夫と子どもたちを会社や学校に見送り、日中は自分も仕事をしているのに、それから夜には運動するという人が多いんです。

ただでさえ出産後は体型も戻りづらいと聞くなか、努力する姿はかっこいいと思います。身体を鍛えているママたちは、自信も漲って見えます」

たしかに最近は、美ボディ自慢の“ワーママ”が増えている印象がある。マッスル美女が登場する人気フィットネス誌『MAXQ』でも、3児の母にして“元祖マッスルクイーン”とされるペ・ウンジュなどが取り上げられていた。

(参考記事:必見の美ボディ女神グラビア表紙。韓国軍人も熱狂マガジン『MAXQ』とは

『ドラゴン桜』が好きだった

「筋トレ女子のカリスマ」とされるキム・ユリムは、そんな女性たちに運動法などを伝授したりはしていないのだろうか。

“国宝級アップルヒップ”とされる美女トレーナーのシム・ウトゥムなども自身のYouTubeチャンネルでレッスン動画を公開しているが、キム・ユリムは、「私はまだまだ初心者なので…」と謙遜する。

「SNSもやっていますが、運動法などはアップしないようにしています。私はトレーニングの経験も長くないですし、フィットネストレーナーでも専門家でもありません。間違った方法を教えるわけにはいかないですから」

もっとも、SNSでは筋トレ仲間と交流しており、その輪が広がっていることには楽しさを感じているという。『マッスルマニア』で入賞後は、日本の筋トレ女子からもフォローされるようになったそうだ。

「もともと『ドラゴン桜』など日本のドラマが好きで親近感はあったのですが、日本でもフィットネスが活発なんだと知ってうれしくなりました」と笑う。

女優とフィットネスの相乗効果

身体を鍛える女性たちから刺激を受けているというキム・ユリム。すっかりボディメイクにハマっている様子だが、今後はどんな活動を展開していくのか。

キム・ユリムは、「女優活動とフィットネスは相乗効果があるんです」と語る。

取材に応じてくれたキム・ユリム(著者撮影)
取材に応じてくれたキム・ユリム(著者撮影)

「大きな目標は、良い女優になること。舞台やテレビにも出て多くの人たちから認められたいです。ただ、運動に関する仕事もしていきたいですね。

女優活動とフィットネスは相乗効果があるので、両立するメリットも大きいと思うんです。例えば、身体のラインが美しくなり、体幹が鍛えられるので、舞台に立ったときの見え方も変わりました。その一方で、舞台での経験がフィットネス大会のパフォーマンスにも生かされたと思います。

いずれにしても、人から見られる仕事をしている以上、スタイルはキープしなければならないので、『マッスルマニア』を目指して体作りと食事管理を習得できたのはよかったです。これからもフィットネスは続けていきますよ」

フィットネス大会での受賞をきっかけに、その美ボディが注目されているキム・ユリム。

インタビュー前、「こんなに注目されたのは初めて」と話していたが、今後も女性たちの憧れの存在であり続け、韓国フィットネス界を盛り上げていってほしいものだ。

女優にして「筋トレ女子たちのカリスマ」の活躍に期待したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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