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美女ゴルファーの元祖ユン・チェヨンが来季どうしても手にしたいもの【インタビュー】

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真提供=KLPGA)ユン・チェヨン

日本女子ツアー本格参戦、2年目を終えたユン・チェヨン(Q CELLS=Qセルズ)。

2018年シーズンは優勝こそなかったものの、トップ10回数が11回(7位タイ)と安定した活躍を見せた。日本でもその実力を発揮している韓国女子ゴルファーといえるだろう。

美女ゴルファー“神セブン”のひとり

また「8頭身美女ゴルファー」と呼ばれ、韓国に続いて日本でも注目度の高い選手だ。韓国女子ゴルファー“神セブン”といえる存在でもある。

(参考記事:【PHOTO】イ・ボミ、アン・シネ、そして…韓国女子ゴルファー“神セブン”を一挙紹介!!

そんなユン・チェヨンの独占インタビュー。3回目の今回は来シーズン、そして今後の目標について聞いた。

日本女子ツアー本格参戦から2年が過ぎ、「日本での生活に慣れた」と話すユン・チェヨン。とはいえ日本での生活に不便を感じることはないのだろうか。

「ほとんどないですね。今年の夏の暑さは、堪えましたけど(笑)。本当に暑かった。服が全部濡れました。7月の“サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント”や“センチュリー21レディスゴルフトーナメント”はものすごく暑かったと記憶していますが、なぜかショットの感覚は良かった。センチュリー21は昨年も2位だったし、今年も7位タイと悪くなかったです(笑)」

間近でプレーを見て上手いと感じた日本人選手については「鈴木愛のパター」と答えたが、「仲のいい選手は?」という質問には、「まだいないですね…。言葉がうまくできなくて。聞き取りは少しできますが、話すのはまだまだですね」と話す。

“おのろけ”ボミとは違って…

驚いたことに、ユン・チェヨンは日本に本格参戦すると決めてから、まともに日本語の勉強をしないで来日したらしい。つい先日のイベントで交際相手との“おのろけ”を披露したイ・ボミは、日本参戦前に日本語を猛勉強したというが、ユン・チェヨンは違うようだ。

(参考記事:女子ゴルフのイ・ボミが日本で“おのろけ全開”。クリスマスの予定は?

「実は韓国にいた19歳のとき、日本語が習いたくて塾に通っていました。1週間に2~3日通ったのですが、そのときに習った内容が今になって思い出されます。そのとき習ったので、去年日本に来たときは日本語をひとつも勉強しないで来ました(笑)。今もそのときの財産を使っている感じです。

でもやっぱりもう一度、勉強しなきゃいけないと思っています。最近はなるべく日本語に触れようと、テレビを観たりもしています。日本の歌も聞くようになりました。宇多田ヒカルやMISIAなどですね。アイドルではなく、女性歌手の歌。特にMISIAは昨年の冬、スキー場でたくさん聞きました」

ユン・チェヨンが日本語をもっと勉強しようと思ったのは、他でもなく、今後も日本でゴルフを続けていきたいと考えているからだ。

日本参戦が遅かったからこそ

ユン・チェヨンが活動の舞台を日本に移したのは、29歳の年。これは他の韓国人選手と比べると遅い。去る12月のクォリファイングトーナメント(QT)で話題になった“韓流ゴルフ女神”ユ・ヒョンジュなどは、まだ24歳だ。

(参考記事:“韓流ゴルフ女神”ユ・ヒョンジュの男心をつかむフィジカル

「私は他の韓国人選手に比べると、遅くに日本に来ました。もっと早く来れば良かったと思わないこともないですが、遅く来たからこそ短く太く頑張ってみよう、とにかくやれるところまでやってみようという気持ちです。もう韓国女子ツアーのシードもないですし、日本ツアーに専念するのみですから」

だからこそ、さらなる結果を求めている。

「現状に満足はしていないです。これまでのゴルフ経験は私に良い影響を与えているのですが、それを体力不足で発揮できていないのが歯がゆい。夏までは本当に調子が良くて、いいところまで行けそうでしたが、決定的な場面でパターがうまくいきませんでした。ツアー後半は試合数が多くて、体力が落ちました。シーズン序盤より体重も減ってしまって。優勝のためにはもっと体力をつけて、パターを頑張らないといけないと思います」

たしかにユン・チェヨンは安定した成績はあげたものの、優勝には届いていない。その現状を「歯がゆい」と感じている彼女。来シーズンは韓国から新たな“ツヨカワ”女子ゴルファーが日本女子ツアーに参戦するという情報もあるが、ユン・チェヨンの来シーズンに向けた思いは強い。

「来季に向けて、今年の冬はウエイトトレーニングをかなり本格的にやろうと思っています。以前はそうでもなかったのですが、最近は痩せてしまうようになった。筋肉もとれてしまうので、ショットが大変になるんですよ。自分はまったく同じ動作をしているのに、スイングの感覚が変わってしまう。

それは嫌ですし、成績にも影響してしまいますから、今年はハードにウエイトトレーニングをしようと考えています。体力をつければ、来季はもっとスムーズにプレーできると思う」

そして具体的な目標として2つを挙げた。

「具体的な目標としては、何よりも優勝。来年こそ、優勝という結果を出したいですね。あともっと安定的に上位にいられるようにしたい。今年はトップ10回数が11回だったので、来年は15回が目標ですね。体力面もありますし、“来季が最後”という強い気持ちでプレーするつもりです」

シーズンオフは毎年恒例の海外旅行に行ってリフレッシュするというユン・チェヨン。短いリフレッシュを経て、来シーズンはさらにパワーアップした姿を見せてくれるに違いない。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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