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韓国の“筋トレ女子”の憧れ1位ウ・ジョンウォン、美ボディ人気と日本をどう見る?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
ウ・ジョンウォン(写真提供:SPOMAX/MAX Q)

“筋トレ女子”や“腹筋女子”などに代表されるボディメイクブームが巻き起こっている日本と同じく、健康美を求め身体を鍛える女性が増えている韓国。

そんな韓国で最近、一人の“マッスル美女”が関心を集めている。

ウ・ジョンウォンがその人だ。

今年10月に行われた韓国最高峰のフィットネス&ボディビル大会『マッスルマニア』でミズ・ビキニ部門グランプリを受賞。今月には、表紙モデルを務めたフィットネス専門誌『MAXQ』が完売する快挙を成し遂げ、韓国メディアに“完売女子”と取り上げられるなど注目を集めている。

(参考記事:必見の美ボディ女神グラビア表紙。韓国軍人も熱狂マガジン『MAXQ』とは

ウ・ジョンウォンとソウルで行った独占インタビュー。最終回は韓国のボディメイクブームについて訊いた。

大衆たちの憧れと刺激となる“マッスル美女”たち

「海外の美ボディモデルの写真を見て、トレーニングのモチベーションを上げている」と語っていたウ・ジョンウォンだが、韓国の“筋トレ女子”からも刺激を受けているという。

「最近は韓国でも、身体を鍛える人が増えていると感じます。例えばSNSなどで女性たちが鍛えている姿を見たり、美しいボディラインを見たりすると、刺激をもらいますね。“この人みたいな身体になりたい”“私もがんばって鍛えなきゃ”って思うんです」

日本の女性たちも“筋トレ女子”や“腹筋女子”といったハッシュタグをつけた写真や動画をSNSに投稿し、ボディメイクの様子を共有しているが、それは韓国も変わらない。

例えば、以前に取材した“脱アジア級スタイル”とされるフィットネスタレントのレイヤンだ。

彼女のSNSは特に人気で、もともと体重が70キロもあって太っていたという彼女の運動法を参考にする人も多い。韓国にはレイヤンのほかにも憧れの対象となっている“マッスル美女”たちが多く、彼女たちのインスタグラムが刺激にもなっているのだ。

(参考記事:選ばれし7人の“マッスル美女”。時代が求め大衆が憧れるミューズ(女神)たち)

ウ・ジョンウォンも語る。

「身体を鍛える姿がSNSを通じて共有され拡散されていくことで、もともと運動をしていなかった人も関心を持つようになる。とても良い流れが生まれていると思います」

もっとも、ウ・ジョンウォン自身のSNSも人気を広げている。特にトレーニング動画などが反響を呼んでいるが、投稿は慎重に行うよう注意しているそうだ。

「私はまだまだ体作りを習っている立場で、専門家ではありません。むやみに専門的なことをして誤解を招かないように、写真や動画の投稿は慎重に行っています。

今はビューティーユーチューバーとしても活動していますが、YouTubeにアップする動画も同じ。まずは日常的な話から始めて、知識を身に付けられたら専門的な情報を提供したいと思っています」

(参考記事:YouTubeこそ我らの新天地!? K-POPアイドル・芸能人が次々とユーチューバーに?)

『週プレ』登場イ・ヨンファに続け

彼女の誠実さが伝わってくる言葉だが、そんなウ・ジョンウォンは今後、芸能界への進出に向け準備を進めているという。“奇跡のDカップ女神ボディ”ユ・スンオクを筆頭に、『マッスルマニア』受賞者がタレント化するケースも多いが、ウ・ジョンウォンも芸能界での活動を選んだわけだ。

「『マッスルマニア』で受賞したことで、自分にできることの幅が広がりました。まだフィットネスを始めて間もないですが、テレビ出演やフィットネスモデルなど、いろいろな可能性が広がっていることを感じています」

最近は、日本テレビ系列のバラエティ番組『人生が変わる1分間の深イイ話』に出演し、『週刊プレイボーイ』でグラビアを飾ったイ・ヨンファが有名だが、今後はウ・ジョンウォンが日本進出を果たす可能性もなくはないだろう。

ウ・ジョンウォンも日本には好印象を持っているという。

「友人と大阪へ旅行に行ったことがあるのですが、街もきれいで人も親切で、とても良い旅行になりました。特に印象に残ったのはコンビニです。食べ物が多くて、全部おいしかった。レストランに行かずにホテルでコンビニで買ったものを食べたこともあったほどですよ。

日本のアニメも好きで、最近だと映画の『君の名は。』が面白かった。なんとなくふらりと映画館に入って一人で観たのですが、映像も音楽も美しくて、少女に戻ったような気分になりました」

日本にも関心があると話したウ・ジョンウォン。それだけに今後の反響にも注目したいところだが、彼女は芸能界進出以外にもやりたいことがあるという。

「もちろん芸能活動もしたいし、ユーチューバーとしての活動も続けたいと思っていますが、フィットネス大会でさらに上を目指したいんです。

来年は『マッスルマニア』の世界大会に出場したいと思っています。それから、トレーニングも勉強して、ボディメイクに対する専門性も伸ばしていきたい。もっともっと成長していきたいんです」

韓国最高峰のフィットネス大会で最高賞を受賞しても満足していないというわけだが、そこには理由があるとウ・ジョンウォンは語る。

「『マッスルマニア』で受賞してから、思ったんです。やりたいと思ったことはかならず実行しなければいけない、と。『マッスルマニア』への出場も、“バケットリスト”(死ぬまでにやりたいことのリスト)の一つでしたが、実際に出場して、願い事も行動に移してこそ意味があると実感したんです。

だから、私はこれからも何か目標を設定して、一つずつ実現していきたい。そうやって生きなければ人生も楽しくないし、満足感も得られませんから」

『マッスルマニア』で“大会の華”といわれるミズ・ビキニ部門のグランプリに輝き、表紙を務めたフィットネス雑誌が完売するなど注目を浴びるウ・ジョンウォン。

韓国で“マッスルブーム”が巻き起こるなか、今後も彼女が関心を集めることは間違いないだろう。バイタリティあふれるマッスル美女が今後どんな活躍を見せるか期待したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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