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元Vリーガーの美女選手にもやられ3連敗。韓国は世界バレーから早々に去ってしまうのか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

9月29日から日本で開催されている2018女子バレーボール選手権。

A組に属した日本は1次リーグ第3戦を終えて2勝1敗を記録しているが、C組の韓国は瀬戸際に立たされている。

これまでタイ(セットカウント2-3)、アゼルバイジャン(1-3)、アメリカ(1-3)と対戦し3連敗。各組4位までが2次リーグへ進出できるが、C組での現在の順位は5位。1次リーグ脱落も現実味を帯びている状況なのだ。

韓国は今大会、エースのキム・ヨンギョンをはじめ、双子の妹のイ・ダヨンとともに“美顔ツインズ姉妹”と呼ばれるイ・ジェヨンなど、実力と人気を兼ね備えたメンバーを揃えてきた。

(参考記事:アイドル並みのかわいさ!? 韓国美女バレー選手“ベスト6”が美しすぎる!!

そんな代表チームが1勝も挙げられていない状況には、「女子バレー世界選手権で3連敗…予選脱落の危機」(『韓国スポーツ経済』)、「女子バレー韓国代表、世界選手権3連敗の泥沼」(『News1』)など、韓国メディアも危機感を募らせている。

韓国でもプレーした美女選手を抑えられず

致命的だったのは、初戦のタイ戦と第2戦のアゼルバイジャン戦を落としたことだろう。

というのも、“死の組”とされているC組のなかでも、昨日敗れたアメリカと本日3日に対戦するロシアは、いずれも世界トップクラスの格上。両チームとの対戦は、開幕前から厳しい戦いになることが予想されていた。

それだけに韓国にとっては、格下のタイとアゼルバイジャンに勝利して勝ち点を積み重ねておきたかったが、結果はいずれも敗れてしまったのだから計算が狂った。

アゼルバイジャンに敗れた際は、韓国メディアも「アゼルバイジャンに惜敗の韓国、2次リーグ進出は事実上挫折した」(『SPOTVNEWS』)と報じていたほどだ。

しかも、この2試合は内容もよくなかった。

選手の動きは鈍い印象で、特に守備が機能していなかったことは大きな敗因になったと指摘されている。

タイ戦でもレシーブのミスが目立っていたし、アゼルバイジャン戦ではブロック決定本数も4-8と下回り、エースのポリーナ・ラヒモワにサービスエース3本を含む24得点を奪われていた。

ポリーナ・ラヒモワは、かつて韓国Vリーグでプレーし、2014-2015シーズンには得点王やサーブ賞など5冠を達成した選手だ(ちなみにその後、日本のVリーグでもプレーしている)。

韓国時代には“美しすぎる外国人選手”の一人としても人気を集め、韓国選手もそのプレースタイルをよく知っている選手だが、それでもその攻撃を抑えることはできなかった。

(参考記事:【画像】ミスコン受賞者も!! 韓国Vリーグ女子の“美しすぎる外国人選手”を集めてみた!!

韓国代表のチャ・ヘウォン監督もアゼルバイジャン戦後、韓国メディアにこう明かしていた。

「アゼルバイジャン相手のサーブがものすごく速かった。序盤はそのスピードに対応できなかった。それに、凡ミスも多かった。これが敗因だった」

正念場となる今日のロシア戦。今年5月にはストレート勝ちしたが…

いずれにしても、1次リーグ3連敗を喫し、窮地に立たされている韓国。

昨今、韓国で女子バレーが人気を集め、代表チームへの期待と関心も高まっているだけに、不甲斐なく大会を去ることは避けたいだろうが、そのためにも正念場になるのが今日のロシア戦だ。

(参考記事:「美女揃い!!」「Kリーグよりも数字を稼ぐ」韓国女子バレーが人気を集めている!!

今日のロシア戦に勝っておかなければ、仮に明日行われるトリニダード・トバゴ戦に勝利したとしても、1次リーグ突破は絶望的となる。

今年5月にネーションズリーグ1次リーグ第2週の水原(スウォン)大会で対戦した際はセットカウント3-0で勝利したが、今大会には、当時は不在だったゴンチャロワやタチアナ・コセレワなどロシア代表の主力選手も参加している。1次リーグでも3連勝中だ。

はたして、韓国はそんなロシアに勝利し、1次リーグ突破へ望みをつなげることができるか。注目したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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