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日本のテレビCMに帰って来た韓流。韓国でも企業から引っ張りダコのTWICEの好感度とは?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
TWICEのメンバーたち(写真:アフロ)

TWICEが出演するソフトバンク「Y!mobile」のテレビCMの新バージョンが話題だ。「部活かけもち部」と題されたCMでは、メンバーたちがテニス、新体操、ガールズバンド、ボクシング部などを楽しむ姿が紹介されており、新学期にふさわしいものになっている。

TWICEは今年2月から「Y!mobile」で日本CMデビューを果たしており、日本における認知度がますます高まりそうだが、韓国の芸能人を日本のテレビCMで拝見するのは久しぶりのような気がする。

韓流ブーム全盛時、ペ・ヨンジュンはオロナミンCやセコム、イ・ビョンホンはNEC携帯電話やトヨタのRAV4、チェ・ジウはロッテやロート製薬のCMに出演していた。チャン・ドンゴンが「アナタのことが好きだから〜」と絶叫する韓国焼酎のテレビCMをご記憶の方々もいらっしゃるだろう。

K-POP人気全盛の頃には、KARAがエステティックTBCやソイカラ、少女時代がe-maのど飴に出演。チャン・グンソクがサントリーのマッコルリのCMに出演していたが、近年は韓国芸能人が日本のテレビCMに出演する機会は少なかったような気がする。

それだけにTWICEのワイモバ学園のテレビCM出演は画期的に映るが、彼女たちは韓国ではすでに多くの広告に出演してきたCMクイーンでもある。

2015年には6社、2016年には18社、2017年には10社と、テレビCMや雑誌広告など多くの企業のイメージキャラクターを務めてきた。

中でも有名なのが、韓国のポカリスエットの広告モデルである。

日本が生んだポカリスエットは、韓国でもすっかり定着したスポーツ飲料だ。

韓国では日本より7年遅れの1987年に発売され、ペプシコーラ社の「ゲータレード」、コカ・コーラ社の「パワーエイド」とともに“3大スポーツドリンク”となっているのだが、ポカリスエットは「ポカリのように爽やかだ」などと褒め言葉で使われることも少なくない。

以前、YouTubeの動画が話題になった美女には「ポカリ女」といった呼び名がついたほどだった。

そんな認知度が高い商品だけに、韓国でポカリの広告モデルに選ばれることは、人気スターの証拠でもあると言われている。

韓国の歴代“ポカリガール”に続くか

韓国では、爽やかで清純なイメージを持つ新人女優をCMに起用するのが慣例となっており、“歴代ポカリガール”を見ても、美しく好感度の高い女優が並んでいるのだ。

(参考記事:【画像&動画】韓国ポカリの新モデルはTWICE!! 気になる歴代の「ポカリガール」たちは?

ソン・イェジンやハン・ジミン、ムン・チェウォンなどは、清純で爽やかなイメージを持つ女優として、今現在も活躍している。

そんな歴代ポカリガールのなかでもアイドルグループが選ばれたのは、TWICEが初めだった。

しかも、彼女たちは今年も“ポカリの顔”を務めている。韓国のポカリCMを2年連続して務めるのもTWICEが初めてのことだ。

韓国のポカリスエットの売り上げは昨年、約1400億ウォン(約140億円)と歴代最高の売り上げとなっているが、その勢いのままに今年も2年連続でTWICEがポカリの顔を務めることになったのだ。

韓国におけるTWICEのイメージがそれだけ良いということをうかがい知ることができるだろう。

韓国アイドルでもっとも高い“ブランド価値”

実際に、今年1月に発表された韓国女性アイドルの“ブランド価値”ランキング(韓国企業評判研究所)を見ると、並みいる人気アイドルを抑えて第1位にTWICEの日本人メンバー、サナが選ばれている。

(参考記事:【写真20枚】世界が認めた美貌。TWICEの日本人メンバー・サナを韓国カメラが撮った!!

韓国企業評判研究所の所長によると、「TWICEのサナはブランド・リンク分析で『驚く』『可愛い』『好き』が多く現れ、肯・否定評価では肯定比率が71.41%と高い」という。

TIWCIEがポカリガールに2年連続選ばれたことは、「“1400億ウォンの売り上げ新記録”TWICE、ポカリスエット2年連続広告モデルに選定」(『ニュースエン』)などと、多くの韓国メディアも取り上げているほどだった。

そして日本では前出した通り、「Y!mobile」のCM出演だ。このまま活躍を続け影響力をさらに高めていけば、複数の日本企業からCM出演のオファーをいただくだろう(すでに殺到しているかもしれないが…)。

(参考記事:日本ではローラや広瀬すずが上位に。今年もっとも美しく輝いた韓国の「CMクイーン」は誰か?

いずれにしても、音楽シーンだけではなく日本の広告業界でも存在感を放ちつつあるTWICE。日本と韓国の両方でCMクイーンの座を射止める日も来るかもしれない!?

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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