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いよいよ女子ゴルフ開幕。昨季「ミニスカ旋風」アン・シネは今、何をしているのか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
アン・シネ(写真提供=KLPGA)

明日3月1日から行われる『ダイキン・オーキッドレディス』で幕を開ける日本女子プロゴルフツアー。新シーズンの開幕には、韓国も注目している。

「2018日本ツアーの展望。JLPGAツアー、今年も期待が満開」(『ソウル経済』)、「韓国選手総出動…2018シーズン日本女子ゴルフ開幕戦の出場メンバーが発表」(『マニアリポート』)などと、韓国メディアも報じている。

前出のゴルフメディア『マニアリポート』によれば、開幕戦となる『ダイキン・オーキッドレディス』に出場する韓国人選手は、昨季と同じ13人。

注目の新顔としては、昨年の『サマンサタバサレディース』で日本デビュー戦にして初勝利を飾り、今季から日本ツアーに本格デ参戦する“たまごゴルファー”キム・ヘリムだが、昨季3勝を挙げて賞金ランク4位に入ったキム・ハヌルや昨季を1勝で終えたイ・ボミなどはファンも多く、そのスタートには注目が集まることだろう。

イ・ボミは韓国メディアの新年インタビューでは、「結婚も引退も考えない」などと今年のビジョンと目標を明かしていただけに、幸先の良いスタートを切れるか注目だ。

(参考記事:イ・ボミが始動。「結婚も引退も考えない」と韓国メディアに語った2018年のビジョン

開幕戦にアン・シネの名はなし

ただ、今大会の出場メンバーに、昨年日本を席巻した韓国人選手の名はない。アン・シネだ。

アン・シネは、昨年5月に日本ツアーに参戦。キュートなルックスと膝上30センチのミニスカートで“セクシークイーン”旋風を巻き起こし、ゴルフ・メディアだけでなく、テレビのバラエティ番組にも多数出演し、一般紙でグラビアも披露した。

(参考記事:日本での初グラビアに心残りが…!? 韓国メディアだけに語ったアン・シネの「本音」

また、日本のギャラリーとのふれあいも恒例となり、長蛇の列ができても笑顔でサインに応じる姿は、“神対応”とも言われたが、そうした人気を集めた一方で、成績は振るわなかった。

昨季は日本で14試合に出場し、予選通過は9試合。棄権1回もあり、最高位は『ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン』の12位タイで、賞金ランクは83位に終わり、シード権を獲得できなかった。昨年末のファイナルQTも71位で終えたため、今季は主催者による推薦出場が中心となる。

昨年に韓国で行った独占インタビューでは、日本のファンとの交流を嬉しそうに話してくれたが、外見やファッションにばかり注目が集まり、肝心の成績を残せなかったことは、アン・シネ自身がもっとも悔しく感じていることだろう。

“セクシークイーン”の今季初戦は?

実際、アン・シネは前出の独占インタビューでこう話していた。

「認めたくはありませんが、私が醸し出すイメージのせいで、いろいろと誤解されていることは知っています。“実力を磨くよりも見た目を磨くことに気を払っている”とか、 “ゴルフを趣味程度でしか考えていない”とか……。

ただ、それが本当だとしたら、これまで20年近くゴルフを続けることができたでしょうか。

いろいろと誤解され陰口を叩かれ、つらくてすべてを放棄したいと思ったときもありましたが、それでも私が今もプロであり続けている理由は、ただひとつ。ゴルフというスポーツを心の底から愛しているからです。その愛があるから、今までやって来ることができた。私は、“ゴルフを愛するゴルファー”なんです」

周囲の雑音も少なくないが、それでもゴルフを愛し、ゴルフと真摯に向き合ってきたアン・シネ。

それだけに今季は、アン・シネが成績を残すことにも期待したいが、気になるのは彼女が今、どうしているかということだ。

所属する『NOW ON』の松宮由季氏に確認したところ、アン・シネの今季日本ツアー初戦は、4月13日から行われる『KKT杯バンテリンレディスオープン』になるとのこと。その後も数試合の出場があるという。

また、関係者によれば、アン・シネはこのオフシーズン、ロンドンやパリで英気を養い、オーストラリアで自主トレに励んだという。

その間に自身のSNSにアップしたセクシーショットも視線を集めていたが、今季は話題性や人気面だけでなく、実力面でもアピールすることができるだろうか。

(参考記事:韓国ゴルフ界の超絶セクシークイーン、アン・シネのSNSがスゴい!!

いずれにしても、明日からいよいよ開幕する日本女子プロゴルフツアー。アン・シネの姿がないのはちょっぴり残念だが、ついに開幕の日を迎えた選手たちの晴れやかな姿にエールを送りたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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