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新年から「禁韓令」の再発動の噂…2018年も観光客の“韓国離れ”が加速してしまうのか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真:ロイター/アフロ)

新年を迎えて心機一転を図りたいところだが、韓国の観光事業の見通しは暗い。

韓国観光公社によれば、2017年11月30日までに訪韓した外国人観光客は1220万1690人。9カ月連続の減少となった11月も、訪韓した外国人観光客は前年同月比16.5%減となっている。

特に中国人観光客は42.1%減と大きく下落した。

「二度とごめんだ!!」中国人観光客が大幅に減少

中国人観光客の減少が目立つが、2年ほど前から中国人観光客が「もう二度とごめんだ!!」ともらしていたという意見もあり、そういった影響が表面化したところもあったのかもしれない。

(参考記事:「もう二度とごめんだ!!」 中国人観光客が韓国にガッカリする理由とは

ただ、間違いなく影響が大きかったのは、中国が団体客の韓国旅行を禁止した“禁韓令”に他ならないだろう。

昨年11月末に“禁韓令”は一部解除され、中国人の団体観光客が再び韓国を訪れるようになった。しかし、「禁韓令解除からひと月、中国団体客は帰ってこなかった…以前として寒い流通業界」(『アジア経済』)という記事で解説されているように、「実際の市場の体感温度は未だに氷点下」のままだという。

たしかに禁韓令は一部解除となったのだが、中国人観光客の出発地は北京と山東の2カ所に限定されており、さらにチャーター機やクルーズ船、オンライン観光商品の販売禁止などは依然として続いており、「中身のない禁韓令解除」(『朝鮮日報』)だったという。

韓国にさらなる追い打ちが!?

気になるのは、こうした中国からの観光客激減だけではなく、韓国を訪れる外国人観光客が全体的に減少していることだろう。

韓国メディア『イーデイリー』は、「(韓国観光公社は)2017年の観光収支の赤字幅は史上最大となる17兆ウォン(約1兆7000億円)に達すると展望している」と伝えている。韓国としては想定外だった“外国人離れ”が進んでいるのだ。

(参考記事:減ったのは中国人だけではなかった…韓国はこのまま自称“観光立国”に成り下がってしまうのか

そんな韓国の観光事業には新年、さらなる追い打ちが待っているのかもしれない。

1月から再び中国による禁韓令が発動されるかもしれないのである。韓国の旅行会社ネイルツアーによると、2018年1月から中国当局が韓国を訪れる団体旅行を再び禁止にしたという。2月には平昌五輪の開催もあるだけに、「不安感がさらに増幅している」(『NEWSIS』)のは間違いないだろう。

韓国人のトレンドは2018年も日本旅行か

対照的に、韓国人による海外旅行は相変わらず人気だ。

海外へと出国した韓国人は、2017年1月から11月までで計2409万1505人に上る(韓国観光公社)。つい最近まで“2000万人出国時代”などと呼ばれていたが、2500万人を超えるのも時間の問題かもしれない。

韓国人がもっとも多く訪れているのは、他でもなく日本だ。昨年10月までに訪日した韓国人観光客は583万8600人にも上る。前年比40%増という人気ぶりだという。

多くの韓国人が日本を訪れることで「虫テロ」などのトラブルも起きているようだが、今年も日本旅行を楽しむ韓国人は増えるだろう。

(参考記事:「もう絶対に行かない」!! 東京で「虫テロ」に遭ったという韓国人観光客の書き込みが波紋

いずれにしても、海外旅行者は大きく増加し、外国人観光客は激減している韓国。韓国の文化体育観光部や韓国観光公社は、この“観光不均衡”問題を解決する案として、外国人観光客の誘致はもちろん、韓国人による国内観光の活性化が必要としているが、はたして……。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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