イ・ボミ、アン・シネ、キム・ハヌルから主役の座を奪った新女王“ホット・シックス”とは誰?
国内女子プロゴルフツアーの『大王製紙エリエールレディスオープン』は申ジエの優勝で幕を閉じた。鈴木愛は単独2位に終わり、賞金女王レースは今週末に行われるツアー最終戦『リコーカップ』までもつれることになったが、お隣・韓国の女子ツアーは一足先に幕を閉じている。
先輩スターからも主役の座を奪った新女王
今季のKLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)ツアーで賞金女王に輝いたのは、イ・ジョンウン。まだ日本でのプレー経験はないが、『TOTOジャパンクラシック』を欠場して韓国ツアーの『HITE JINRO チャンピオンシップ』(11月2日〜5日)に出場していたキム・ハヌルと同組でラウンドしていたので、その名を知る日本のゴルフファンもいるかもしれない。
(参考記事:写真15枚!! キム・ハヌルが1年ぶりに臨んだKLPGAツアーを韓国カメラマンが追跡撮影!!)
イ・ジョンウンは1996年5月28日生まれの21歳。学生時代は2014年に国家代表・常備軍となり、2015年には韓国代表にもなっている。
以前、単独インタビューを紹介した“美しきニューヒロイン”パク・キョルとは同じ1996年生まれで(学年はパク・キョルが1つ上)、同じ時期に韓国代表で活躍。昨年はパク・キョルなどとKLPGAツアー新人王を争い、見事に生涯で一度しか手にすることができないタイトルを勝ち取った。
その勢いに乗って、今季は国内第1戦となった『ロッテ・レンタカー女子オープン』で初優勝。7月にはアン・シネがホステスプロを務めた『MYムニョン・クインズパークチャンピオンシップ』、8月にはイ・ボミ13か月ぶりの韓国ツアーとして話題だった『ハイウォン・リゾート女子オープン』、9月にはパク・セリの名を冠した『OK貯蓄銀行パク・セリ インビテーショナル』を制した。まさに主役として期待されていたヒロインたちのお株を奪ってしまったほどだ。
“美女神セブン”とは異なる“ホット・シックス”
そんなイ・ジョンウンに名付けられたニックネームが興味深い。その名も“ホット・シックス”である。
韓国女子ゴルフ界では人気の美女ゴルファーだけを複数集めた呼び名や、“マニアック・フォー”など映画のタイトルをもじってつけるニックネームがあるが、イ・ジョンウンの“ホット・シックス”はそれらとちょっと異なる。
(参考記事:イ・ボミとキム・ハヌルだけじゃない!! 韓国美女ゴルファー“神セブン”は誰だ!?)
というのも、“ホット・シックス”はイ・ジョンウンだけに限られたニックネームなのだ。その由来は、韓国に同姓同名が多いことも関係している。
マッスル美女のイ・ボミ? 同姓同名が多い韓国
日本女子ツアーで活躍している「キム・ハヌル」には同姓同名の女優がいるし、「イ・ボミ」にいたっては同姓同名の人気“マッスル美女”まで登場しているほどだが、KLPGAでは同姓同名選手がいる場合、名前のあとに番号を添えることで区別化している。
例えば以前紹介した“フィールドの妖精”キム・ジャヨンも、同姓同名選手が3名いることから「キム・ジャヨン2」で登録されているが、イ・ジョンウンの場合は6番目ということで「イ・ジョンウン6」で登録されており、今季の活躍を目の当たりにした先輩キム・ヨセンが、「ホット・シックス」と命名したことで、その呼び名が定着した。
(参考記事:人気女優も「キム・ジョンウン」として生きる苦悩を吐露!! 韓国に“同姓同名”が多すぎる理由)
“ホット・シックス”が掲げた優勝カップは計4回。しかも、平均ストロークは69.80で今季は27試合出場で一度も予選落ちがなく、それどころか20回もトップ10圏内入りして総額11億4905万2534ウォン(約1億1400万円)の賞金を獲得した。
最多勝、平均ストローク、賞金女王、さらには大賞(日本女子プロゴルフツアーのメルセデス・ランキングのようなもの)にも輝いたイ・ジョンウン。現在日本でプレーする申ジエやイ・ボミも個人タイトルを総ナメにする“4冠王”に輝いたことがあるが、イ・ジョンウンもその仲間入りを果たしたわけだ。
まさに今、韓国女子プロゴルフ界でもっとも強くてアツい“ホット・シックス”だ。いつか日本にやって来るかもしれないので、今から彼女とそのニックネームは覚えておいたほうが良いかもしれない。