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日本の写真週刊誌にも登場した美女が受賞…“今年のマッスル美女”は誰だ!?

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
7月のコリアフィットネススター大会入賞者(写真提供:SPORTS KOREA)

今年一年を通じて、韓国で人気を博したのは“マッスル美女ブーム”だろう。日本でも“腹筋女子”が流行キーワードとなったが、韓国でも今年は“美ボディ”がひとつのトレンドとなった。

韓国では、数年前にルックスも抜群な芸能人たちが鍛えた筋肉美を自慢する“モムチャン”(「ナイスバディ」という意味の造語)ブームが起き、食事や運動で理想の健康美を目指す“ウェルビーイング”ブームもあったが、近年の“マッスル美女ブーム”は、それ以上に勢いがあるかもしれない。

そもそもの始まりは、2015年1月。現在のマッスル・ブームを牽引する“Dカップ女神ボディ”ユ・スンオクの登場がきっかけだろう。彼女の出現以降、単に「色白で細身」よりも、健康美あふれるスタイルが美の基準となる“マッスル美女ブーム”が到来した。

2016年もマッスル美女たちの勢いは、止まることを知らなかった。

マッスル美女として注目を浴びてCMやドラマにも出演するようになった脱アジア級ボディ”レイヤン、もともとは地方の無名スポーツトレーナーに過ぎなかったイェ・ジョンファも“フィットネス・タレント”という新しいポジションを確立している。

(参考記事:整形よりも肉体改造!? “美しすぎるフィットネス・タレント”たちが韓国で大人気のワケ)

また、今年は治療として「マッスルマニア」受賞者たちの運動法や体調管理法などを取り入れる病院まで誕生。盆唐ソウル大学校病院は、がん患者たちが抗がん治療後に低下した体力を回復し、がんに対する抵抗力を高めるためのトレーニング教室を開いており、その専門トレーナーとしてマッスルマニア受賞者に白羽の矢が立ったのだ。

マッスル美女がブームから一つの“ジャンル”へと定着しつつある2016年だったわけだが、そんな一年を振り返るべく「マッスルマニア」韓国支部がソウル市江南で「マッスルマニア送年イベント」を行った。同イベントでは今年最も活躍した選手である“2016マッスルマニアが選定した今年の選手”を選定している。

見事に“今年の選手”として表彰されたのは、チェ・ソルファだ。

チェ・ソルファは今年、マッスルマニア韓国大会でビキニ、フィットネス部門の2冠を達成し、世界大会のミスビキニ部門でも1位に輝く活躍を見せた。

日本でも注目を集め、写真週刊誌が彼女のセクシー始球式を写真付きで紹介したことも。「マッスルマニア送年イベント」で送られる“メディア賞”も受賞し、まさに今年を代表するマッスル美女となった。

年間を通じてマッスル美女が活躍したことで、広く一般的に名を知られるようなったわけだが、さまざまなトラブルに巻き込まれた一年でもあった。

最も印象的だったのは、韓国の政治スキャンダル“崔順実ゲート事件”に影響を受けたマッスル美女がいたことだ。

ミス・コリア出身のマッスル美女チョン・アルムがその人。お披露目会に朴槿恵大統領自身も参加した国民生活体操「ヌルプム体操」を開発したことで、崔順実との関係を疑われることになってしまった。

(参考記事:【動画】『ヌルプム体操』のミス・コリア出身マッスル美女チョン・アルム、“崔順実ゲート”のとばっちり!?

ちなみに、前出のチェ・ソルファもセクハラ騒動に巻き込まれている。

彼女は去る12月上旬、総合格闘技「XIAOMI ROAD FC 035」でラウンドガールとしてリングに上がった。勝利をつげられたある出場選手が記念写真を撮る際、チェ・ソルファの腰に手を回して写真撮影に臨もうとしたのだ。

それに対してセクハラだという意見が噴出し、同選手はROAD FCから社会奉仕活動の懲戒を受けている。

いずれにせよ、今年も大きな話題を作り、韓国を賑わせたマッスル美女たち。来年もその勢いは続きそうだ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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