Yahoo!ニュース

イ・ボミも気が抜けない!?韓国ゴルフ美しき新世代がスゴい!!

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
“朴セリ・キッズ”のイ・ボミ(写真は2011年)。彼女を目標とする若手も増えた。(写真:アフロスポーツ)

前回のコラムで紹介した朴セリについて、もう少し詳しく紹介しよう。今季限りの引退を表明した朴セリ。朴セリと言えばアメリカLPGAツアー25勝で2007年にはゴルフ殿堂入りを果たした韓国女子ゴルフ界の“生きる伝説”とも言える存在だ。3勝した『全米女子プロ』をはじめ『全米女子オープン』『全英女子オープン』などメジャー大会でも5回も優勝している。なかでも20歳9カ月で成し遂げた『全米女子オープン』優勝は語り草で、韓国には彼女に影響されてゴルフを始めた者も多い。イ・ボミもこんなことを言っていた。

「子供ながらにテレビでセリ・オンニ(姉さん)を見て、本当にカッコいいと思いました。私たちの世代は、セリ・オンニに感化されてゴルフを始めた選手が本当に多いんですよ。ある意味、今の韓国女子ゴルフの強さの原点は、オンニにある。そう断言できるほど、オンニの功績と存在感は大きいですよ。まさに私は“朴セリ・キッズ”です」

(参考記事:「苦労と悔し涙の連続だったイ・ボミの知られざる原点」

“朴セリ・キッズ”と呼ばれるのはイ・ボミだけではない。イ・ボミと同じ1988年生まれのキム・ハヌル(2011~2012年KLPGA賞金女王)、パク・インビ(2012年LPGA賞金女王)、シン・ジエ(2009年全英オープン優勝)や、1987年生まれのチェ・ナヨン(2010年LPGA賞金女王)、アン・ソンジョ(2010〜2011 年、2014年JLPGA賞金女王)も“朴セリ・キッズ”と呼ばれている。いずれも世界トップクラスにある選手ばかりだが、最近はその“朴セリ・キッズ”たちにも負けない新世代の台頭が著しい。

例えば1995年生まれのキム・ヒョージュだ。アマチュア時代から“ゴルフ神童”と呼ばれた彼女は、日本でも女子ツアー最年少記録を大きく更新する快挙を成し遂げ、話題になった。2014年にはKLPGAツアーで大賞(年間MVP)、最多勝(国内3勝)、賞金女王、最少ストローク、ベストプレー賞、海外特別賞の6冠にも輝いている。韓国では健康的で清々しく賢明なキャラクターから“国宝級少女”と呼ばれ、「娘にしたい女子プロ」にも選ばれたこともある。

(参考記事:「“ゴルフ神童”と呼ばれる韓国女子ゴルフ界の若きエース」

キム・ヒョージュは2015年から主戦場をアメリカに移したが、彼女に代わって韓国女子ゴルフ界の“ニュースター”となったのが、1994年生まれのチョン・インジだ。昨季、日本とアメリカでいきなりメジャー初挑戦初優勝を成し遂げた彼女は、韓国ツアーでも最多勝(国内メジャー2勝含む5勝)、賞金女王(9億1376万833ウォン)、最少ストローク、ゴルフ記者たちが選ぶ“ベスト・プレーヤートロフィー”、そして年間MVPを受賞するなど6冠に輝き、一躍、“時の人”となった。

ちなみにキム・ヒョージュとチョン・インジは同じ高麗(コリョ)大学に籍を置く。高麗大学は日本の早稲田大学と姉妹関係にあるが、その卒業生たちがスゴい。フィギュアスケートのキム・ヨナも高麗大学出身らしい。

(参考記事:「日米韓のメジャー大会を制した“若き女王”は現役女子大生だった!!」

(参考記事:「チョン・インジが籍を置く高麗大学の実力と彼女の意外な趣味」

このチョン・インジの独断場で終わった昨年のKLPGAアウォードで栄えある新人王に輝いたのが、1996年生まれのパク・チヨンだ。イ・ボミやキム・ハヌルと同じ建国(コングッ)大学出身で、「将来的には日本でプレーして経験を積んだあと、アメリカに挑戦したい」と、大学の先輩たちと同じく日本ツアー本格参戦の意志を明らかにしているので、日本のイボマー(イ・ボミのファン)やキム・ハヌルのファンたちは今からチェックしておきたいところだろう。

(参考記事:「日本挑戦も視野に入れる韓国女子ゴルフ“無冠の新人王”パク・チヨン」

個人的に注目しているのは、パク・チヨンに新人王の座を譲ったがプロデビュー前から“大型ルーキー”と呼ばれていた1996年生まれのパク・キョルだ。2014年仁川アジア大会では高校生ながら女子個人金メダルに輝いた実力もさることながら、そのルックスも人気の秘密だ。彼女とは2014年に軽井沢72東コースで開催された『世界女子アマチュアゴルフチーム選手権』で話す機会もあったが、とても礼儀正しく、明るく溌剌していた好印象を持った。パク・キョルは獲得賞金の一部を福祉施設に寄付するなど社会貢献にも積極的。今から注目することをオススメしておきたい若き才能だ。

(参考記事:「韓国女子ゴルフ界が注目!! パク・キョルに、ニューヒロイン誕生の予感」

韓国女子ゴルフ界ナンバーワンの美貌の持ち主と言えば、アン・シネ(1990年生まれ)が有名だが、パク・キョルは人気女優キム・テヒ似の美貌から「ゴルフ界のキム・テヒ」「ゴルフ界のバービー人形」とも言われている。ルックスだけならアン・シネをも凌駕するかもしれない。

(参考記事:「激撮20連発!! アン・シネ、“蚊との戦い”も超絶セクシー!?」

このように韓国では“ポスト”イ・ボミと呼ぶにふわさしい若い才能たちが次々と台頭してきている。イ・ボミら“朴セリ・キッズ”世代もウカウカしていたらその座を奪われてしまうほど、世代交代の波が押し寄せている。そこに韓国女子ゴルフの層の厚さと強さがあるとも言えるだろう。

今週3月31日からは、そんな新世代たちやパク・インビら同世代の“朴セリ・キッズ”たちも出場するアメリカLPGAツアーの『ANAインスピレーション』に出場するイ・ボミ。果たして自身初のメジャー大会優勝なるか。世代間競争とあわせて注目したい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

慎武宏の最近の記事