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ベラルーシの反政府グループ、ドローンでロシア軍の早期警戒管制機A-50を偵察して破壊か:動画も公開

佐藤仁学術研究員・著述家
ロシア軍の早期警戒管制機A-50(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

ベラルーシの空軍基地でウクライナ軍支援のパルチザンがドローンで撮影

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

監視・偵察用に多くのドローンが使用されている。また小型民生品ドローンに爆弾を搭載して標的に突っ込んでいき爆発している攻撃を行っている。そして2023年2月にはベラルーシのミンスク近くのマチュリシ空軍基地で、ウクライナ軍を支援しているベラルーシの反政府派(パルチザン)グループのBYPOLがロシア軍の早期警戒管制機A-50の周辺を監視・偵察を行っている動画を公開していた。このドローンはFPV(ファースト・パーソン・ビュー)機能でA-50の周辺を撮影していた。

またドローンが撮影したFPVの動画の最後では画面が揺れて映像が止まっている。英国防省のインテリジェンスレポートによると、ベラルーシの反政府派グループのBYPOLがドローンに爆弾を搭載していてA-50の主要部分とレーダーを爆発をしたと発表していた。

ベラルーシの反政府派グループのBYPOLはドローンでロシア軍の早期警戒管制機A-50を破壊したと報告している。だが英国防省のインテリジェンスレポートによると、A-50がどの程度まで破壊されたのかどうかの裏付けは取れていない。だが英国防省によるとA-50が損失することはロシア軍の防空にとって大きなダメージになりうると分析している。

また「監視ドローンやまして爆弾を搭載したドローンがA-50の周辺を飛行していたら迎撃されてすぐに破壊されてしまうのではないか。そのため爆破はしていないで破壊されて映像が止まったのではないか」とA-50の破壊については懐疑的な分析をする欧米の戦争関連のシンクタンクの人もいる。

▼ベラルーシの空軍基地にあるロシア軍の早期警戒管制機A-50をドローンで空撮する公開された映像

▼ベラルーシの反政府派がドローンでA-50を破壊したことを発表する英国防省のインテリジェンスレポート

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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