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ウクライナ軍、ロシアの偵察ドローン「Orlan-10」解剖動画を公開:キヤノンのカメラも搭載

佐藤仁学術研究員・著述家
(ウクライナ軍提供)

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。

ロシア軍はロシア製の「KUB-BLA」で攻撃を行っており、ウクライナ軍はトルコ製のドローン「バイラクタルTB2」やウクライナで開発した軍事ドローン「PD-1」でロシア軍の装甲車を上空から破壊している。またアメリカやイギリスもウクライナ軍に攻撃用ドローンの提供を行っている。ウクライナ軍による軍事ドローンでの上空からのロシア軍への攻撃はロシア軍にとっても大きなダメージとなっており、ロシア軍のウクライナ侵攻に大きな足かせとなっている。

そしてこのたびウクライナ国防軍の情報局はロシア軍の監視・偵察用ドローン「Orlan-10」を解剖した2分程度の動画を公開した。「Orlan-10」はロシア製で、この偵察ドローンはウクライナ軍によって撃墜されたドローンだそうだ。

キヤノンのデジタルカメラ「Canon EOS Rebel T6i」が搭載されているようだ。キヤノンはロシア軍のウクライナ侵攻後の2022年3月4日にロシアへの製品出荷は停止するリリースを出しているが、それ以前に出荷していたカメラはロシア軍の監視・偵察ドローンに搭載されているだろう。

今回のウクライナの紛争では両軍で攻撃用、偵察用で多くのドローンが使用されている。そして特に偵察用ドローンにとって、精細に撮影できるカメラは正確に敵陣の地上の状況を判断するための「上空の目」として非常に重要なアイテムの1つだ。

▼ウクライナ国防軍情報局が公開したロシア軍の偵察ドローンを解剖した動画

(ウクライナ軍提供)
(ウクライナ軍提供)

(ウクライナ軍提供)
(ウクライナ軍提供)

(ウクライナ軍提供)
(ウクライナ軍提供)

▼ロシアの偵察ドローン「Orlan-10」

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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