ドイツメディアで「キラードローンはジェノサイドに貢献している」

米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)のマックス・テグマーク教授がドイツのメディアHandelsblattのインタビューで、トルコの軍事企業バイカル社のCTOでMITの卒業生のバイラクタル氏について「キラードローンを製造している人がMITで学んだとは恥ずかしいことだ。キラードローンはジェノサイドや大量虐殺に貢献している」と非難していた。

バイカル社のCTOのバイラクタル氏はトルコのエルドアン大統領の娘と結婚しておりトルコでも有名。トルコは世界的にも軍事ドローンの開発技術が進んでいるが、バイカル社はその中でも代表的な企業である。同社の軍事ドローン「バイラクタル TB2」はポーランド、ラトビア、アルバニア、アフリカ諸国なども購入。アゼルバイジャンやウクライナ、カタールにも提供している。2020年に勃発したアゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフをめぐる軍事衝突でもトルコの攻撃ドローンが紛争に活用されてアゼルバイジャンが優位に立つことに貢献した。ロシアと対峙しているウクライナにも軍事ドローンを提供しており、ロシアにとっても大きな脅威になっている。このように既に実戦の紛争でも活用されている軍事ドローンを開発している同社のCTOがMITの卒業生であることをMITの教授が嘆いての発言だった。

「私たちは自分達の開発、製造した兵器を使って国家を守っています。私たちはそのことを誇りに思っています」と反論

バイラクタル氏も自身のツイッターで「初めて聞いた名前の人ですが、私たちの存在を恥じているというような発言をインタビューでされたそうですね。本当に恥ずべきことはあなた方アメリカがやっている大量殺戮やジェノサイドです。私たちは自分達の開発、製造した兵器を使って国家を守っています。私たちはそのことを誇りに思っています」と投稿していた。

攻撃ドローンは「Kamikaze Drone(神風ドローン)」、「Suicide Drone(自爆型ドローン)」、「Kamikaze Strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。日本人にとってはこのような攻撃型ドローンが「神風」を名乗るのに嫌悪感を覚える人もいるだろうが「神風ドローン」は欧米や中東では一般名詞としてメディアでも軍事企業でも一般的によく使われている。

攻撃ドローンの大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。ドローンはコストも高くないので、大国でなくとも購入が可能であり、攻撃側は人間の軍人が傷つくリスクは低減されるので有益である。

▼バイカル社の攻撃ドローンの「バイラクタル TB2」

▼バイカル社の攻撃ドローンの「バイラクタル TB2」でのアゼルバイジャンによるアルメニアへの攻撃