イスラエル国防大臣「イランがテロリストに攻撃ドローンの訓練と技術移管している」と非難
イエメン、シリア、イラク、レバノンのテロリストへの攻撃ドローンのノウハウ移管に懸念
イスラエル国防大臣のベニー・ガンツ氏が2021年9月に、イランがイスファハンの北部のカーシャーンの空軍基地で、イエメン、シリア、イラク、レバノンのテロリストに攻撃ドローンのトレーニングを行っていると非難していた。そしてイランの攻撃ドローンの技術や航空技術のノウハウがそれらの国のテロリストに移管されることに懸念を示していた。
イランの兵器のほとんどは1979年まで続いた王政時代にアメリカから購入したもので、現在はアメリカとの関係悪化による制裁のためアメリカから購入できないので、ドローン開発に注力している。今年に入ってからもイラン空軍ではドローンのデモを実施しており、イスラエルのガザ地区の攻撃の際にはパレスチナにドローンを提供してイスラエルを攻撃していたと報じられていた。
攻撃ドローン開発に注力しているイラン
現在ではイランだけでなくトルコ、イスラエル、インド、ロシアなども攻撃ドローンの開発に注力している。以前は軍事面でのドローン活用は偵察・監視がほとんどだったが、現在では攻撃ドローンがメインになっている。攻撃用の軍事ドローンは「Kamikaze Drone(神風ドローン)」、「Suicide Drone(自爆型ドローン)」、「Kamikaze Strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。日本人にとってはこのような攻撃型ドローンが「神風」を名乗るのに嫌悪感を覚える人もいるだろうが「神風ドローン」は欧米や中東では一般名詞としてメディアでも軍事企業でも一般的によく使われている。
2020年に勃発したアゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフをめぐる軍事衝突でもトルコやイスラエルの「神風ドローン」が紛争に活用されていた。「神風ドローン」の大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。「神風ドローン」の大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。ドローンはコストも高くないので、大国でなくとも購入が可能であり、攻撃側は人間の軍人が傷つくリスクは低減されるので有益である。
▼イラン空軍のドローンの試験飛行と演習