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Googleイスラエル、エイプリールフールに「味覚API」公開:人気料理フムスの好みがわかる

佐藤仁学術研究員・著述家
(Google Israel) 

 Googleイスラエルは2018年4月1日に、エイプリールフール動画として「味覚API」を開発しているという動画を公開した。イスラエルや中東地域の人気料理「フムス」。日本人には馴染みのない料理だが、イスラエルには約2万軒のフムスを提供するレストランがあるが、個人の好みに応じたフムスを提供してくれるレストランがわかるAPI(Application programming interface)を開発したという内容。

 Googleが開発した「taste stick(テイスト・スティック)」と呼ばれるスティックを口の中に入れて、個人個人の味覚の確認も行い、各人が好きな味のフムスを提供してくれるレストランがどこにあるかがわかるようになる。個人の味覚の情報、各レストランが提供するフムスの味をGoogleクラウドに集積して、機械学習を通して、個人の味覚にあうフムスを提供してくれるレストランを教えてくれるようになるというもの。

 動画の中に登場する女性は「このAPIが登場するまでは、自分の味覚にあったフムスを見つけることはできなかった。このAPIのおかげで、私の好きなスパイシーなフムスを見つけることができる」と述べている。

 また動画にはテルアビブ市長のRon Huldai氏も登場して「テルアビブは、料理とテクノロジーの街。イノベーティブなアイディアだ。人々が自分の好きなフムスの味を簡単に見つけられて、みんながハッピーになれる。フムスのレストランも繁盛する」とコメントしている。

 Googleイスラエルは、この味覚APIはイスラエルの人気料理フムスだけでなく、「ローマではピザ」「メキシコではタコス」にも活用できると述べている。現在ではまだ「エイプリールフールのネタ」だが、近い将来、Googleは本当に「味覚API」を提供し、個人の味覚にあったレストランを教えてくれるようになるのだろうと思えてくる。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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