アマゾン、2017年はPrimeでの商品発送は世界で50億個以上:音声認識Alexaも順調

(写真:ロイター/アフロ)

 アマゾンは2018年2月1日、2017年第4四半期(10~12月)の決算を発表した。売上高は前年同期から38%増の604億5300万ドル(約6.6兆円)。純利益は48%増の18億5600万ドル(約2040億円)と大きく伸びた。10~12月期はクリスマスシーズンや年末商戦があることからアマゾンのような小売業の売上は高い。また2017年の1年間でのAmazon Primeでの商品発送は全世界で50億個以上だった。

売上はアメリカ、利益はAWS

 アマゾンの売上高構成比は、北米市場(特にアメリカ)での売上が約60%である。この構成比はここ何年間も大きな変更はない。北米以外の海外市場はイギリス、ドイツ、日本、フランス、中国、イタリア、スペイン、インド、メキシコ、ブラジル、オーストラリア、オランダ、シンガポールなどを合わせても売上高構成比の30%程度だ。また海外市場は売上高としては前年同期比29%増の180億3800万ドルと売上は伸びているものの、各国での投資も大きく、営業損失は9億1900万ドルの赤字だ。

 アマゾンの業績に大きく寄与し、成長が著しいのは、クラウド事業のAmazon Web Services(AWS)。売上高は前年同期比45%増の51億1000万ドル、営業利益は13億5000万ドル。アマゾン全体の売上構成は10%程度だが、営業利益は北米市場よりも大きく、アマゾンの重要な収益の柱になっている。

2017年第4四半期の売上と売上高構成比と特徴 (アマゾン発表資料を元に作成)
2017年第4四半期の売上と売上高構成比と特徴 (アマゾン発表資料を元に作成)

 CEOのジェフ・ベゾス氏は今回の業績発表を踏まえて、アマゾンが開発に取り組んでいる音声認識AI(人工知能)のAlexaについて語っていた。「2017年はAlexaの見通しは楽観的だった。そして想像よりも遥かに好調となった。こんなにポジティブな驚きはめったにない。多くの企業がAlexaを採用しようとしてきている」とコメント。これからもAlexaと音声スピーカー端末Echoや他のデバイスへ注力しようとする姿勢がうかがえた。

無人コンビニ「Amazon Go」のインパクト

 アマゾンは2018年1月、米国シアトルに「Amazon Go」という無人コンビニをオープンした。これはレジを通らなくても買い物ができる店舗。専用アプリを搭載したスマホで入口を通過し、カメラやセンサーでどの商品を購入したかを検知、支払もクレジットカードで自動で支払ができる。無人コンビニ「Amazon Go」でも画像認識やAIが活用されている。

 コンビニのレジに並んでイライラした経験がある人も多いだろう。だが、この「Amazon Go」のような無人コンビニが一般化すると、今後レジに並ぶ必要がなくなる。バイトも現在のような人数の確保が不要になるので、人件費が以前のようにかからなくなる。その分、商品の価格が安くなる可能性もある。現時点では無人コンビニはシアトルの店舗のみのようだが、アマゾンは2017年に高級スーパーマーケットチェーンのWhole Foods Market(ホールフーズ)を買収している。ホールフーズにも展開されるようになると、かなりのインパクトがある。

 さらに、無人コンビニ「Amazon Go」では「どの顧客が、いつ、何を、どれだけ購入したか」といった情報をリアルタイムで把握することができる。ネットのAmazon.comでの購入と違い、リアル店舗での買い物は今すぐ必要な物やこれから食べるお弁当、日用品が多い。それらのデータを元に、顧客ごとに応じたお勧め商品の紹介や商品入荷にも役立てることができる。

 また、それらデータの蓄積は更なるAIの強化に繋がっていき、新たなサービス開発にも寄与する。アマゾンは音声認識のAlexaで音声によるあらゆる情報だけでなく、個人の日常の買い物からもあらゆるデータも収集し、アマゾンのAIを活用したサービスはますます進化していく。そして店舗の無人化の波はいずれ世界規模で発展していくはずだ。その際にはアマゾンのAI技術や店舗運営のノウハウなどを活用することができるだろう。

▼無人コンビニ「Amazon Go」の紹介動画(アマゾン)

▼Alexaを搭載した「Amazon Echo」の広告(アマゾン)