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ロシア、2018年ワールドカップに向けてフーリガン対策ロボット「Alan Tim」

佐藤仁学術研究員・著述家

ロシアでは2018年にワールドカップが開催される。そのロシアでフーリガン対策のロボットが開発された。Moscow Technological Instituteというロシアの大学が開発した「Alan Tim」という名前のロボットが2017年5月に披露された。

暴動察知し警察に直ぐに連絡、合理的な調停も

ロボットがスタジアム周辺を警備し、搭載されたセンサーが観客らの暴動や喧嘩を検知すると警察に通報し、すぐに警察官や警備員が駆けつけることができる。さらに、ロボットが人の顔を判断し、感情を読み取ることもできるので、怒った人を察知し、暴動を未然に防ぐことも可能。また対話できるロボットで、合理的な会話で喧嘩の調停もできるとのこと。流暢な英語での対話も可能なので、英国ファンも安心してロシアに来てほしいと訴えている。

合理的な会話によって喧嘩している人同士の仲裁は行うものの、このロボット自体が暴れているフーリガンを直接取り締まることはない。それは人間の警察や警備員が行う。ロボットから攻撃する能力は搭載していないようだ。興奮し暴徒化した観客らに破壊されないことを祈る。

以下がフーリガン対策ロボットを紹介した動画。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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