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「いざという時のためのスマホの予備バッテリー」持っていますか?

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:つのだよしお/アフロ)

2011年3月11日の東日本大震災からもうすぐ6年。

警視庁警備部災害対策課の公式Twitterでは、いつも防災に関する役立つ情報を発信している。その中で2017年1月30日に以下のような発信があった。

「いざという時のため、私は常にスマホの予備バッテリーを持ち歩いています。災害が発生し、電話が通じなくなっても、ネットやラジオで情報収集が出来るし、地図やライトとしても使えるからです。皆さんは防災グッズで常に持ち歩いているものはありますか?」

東日本大震災時には、今ほどまだスマホは普及していなかった。半分以上の人はまだガラケーを使っていた。LINEもまだなかった。電話が通じなくなってしまったが、メールやTwitterなどでの連絡や情報発信は可能だった。現在ではほとんどがスマホで、LINEも普及して日本時のコミュニケーションの基盤になっている。それ以外にもFacebookのメッセンジャーなどコミュニケーションツールも充実している。スマホがあり、ネットに接続していれば家族や職場とのコミュニケーションのほか、ニュース視聴など情報収集も可能だ。

だが、スマホは充電が切れてしまっては、役に立たない。最近のスマホはそれでもだいぶ電池の持ちはよくなっている。だが震災発生後などは電話が不通になり、多くの人が避難所などに集積するので、スマホが電波を探しに行くため、電池の消費が速くなりやすい。そして避難所などでは限られた電源や充電器を求めて行列になる。

警視庁の担当者もTwitterで指摘しているように、スマホの予備のバッテリーは役に立つ。また最近では平時においてもスマホで動画視聴する人が増加している。特に生中継などのリアルタイム動画を視聴しているとすぐに充電がなくなってしまう。そのような時でも予備バッテリーは役立つことが多い。携帯電話ショップや家電量販店で販売している。予備バッテリーはカバンに入れておくには少し重くて邪魔かもしれないが、「いざという時」には結構役立つ。

他にも役立つ情報が多い警視庁のTwitter

ちなみに、この警視庁警備部災害対策課のTwitterは災害時などに役立つ情報が日頃から多く発信されている。例えば下記のような生活の知恵になるような発信も多い。スマホの充電だけでなく、災害発生時の「いざという時」には日常生活では当たり前だったことが当たり前でなくなる。「いざという時」が突然やって来て、無くて困るよりも平時からの準備を忘れずに、もう1度災害時の備品や対策をチェックしておこう。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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