Yahoo!ニュース

テスラが公開「完全自動運転車の運転席からはどう見えるのか?」人が降りたら自動で駐車スペースへ

佐藤仁学術研究員・著述家

テスラが完全自動運転車で走行時の運転席からの目線で見えるシーンの動画を公開した。完全自動運手車なので、運転手は乗車しているものの、ハンドルは握っていない。もちろんアクセルやブレーキにも触れていないようだ。テスラのModel Sでの自動運転を公開している。

前方の人も認識して走行
前方の人も認識して走行

完全自動運転車の運転席から見える映像の横には、左側後方、前方、右側後方の3つのワイプで車が周囲の物体、自動車、歩行者などを認識する様子も公開している。青枠は周囲の物体で、緑枠は移動経路上の物体として認識されているものを表示しているようだ。

自動運転車は、自動車の多い市内から郊外の自然の中まで走行しており、最後まで一切運転手はハンドルを握らない。下記に動画を公開しておく。

人が降りてからは自動車が勝手に駐車スペースへ

自動運転車は標識やセンターラインも認識して走行している。当然交差点でも停止し、自動車が近づいてきたら減速したり、歩行者を認識すると優先するなど人が実際に運転するように判断していることがわかる。

人が降りてから縦列駐車で駐車スペースに入る自動運転車
人が降りてから縦列駐車で駐車スペースに入る自動運転車

さらに一番の目玉は最後のシーンだ。自動運転車を路上に止めて、男性が降りてくる。つまり車内は無人の状態になったが、自動運転車だけで勝手に縦列駐車を開始して、スムーズにと駐車スペースへ自動車を停車させていった。完全自動運転車が主流になったら、人は好きな場所で降りれば、あとは自動車が勝手に駐車場に入ってくれるようになるのだろう。縦列駐車が苦手な人も、自動運転車なら安心して乗車できるだろう。これこそが自動運転車の優位性であり、多くの人に期待されている機能の1つだ。

車の運転は神経を使うので、とにかく疲れる。夜や悪天候時、疲れている時には危険だから運転したくない。だが完全自動運転車が発展していけば、乗っているだけで目的地に到着できるようになるし、運転免許がなくとも誰もが簡単に移動できるようになるだろう。もちろん縦列駐車に神経を使わなくてもよくなる。そのうち車の運転ができること自体が特殊技能になるのだろう。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

佐藤仁の最近の記事