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個性派スイーツが話題!2021年度ミニストップのスイーツ戦略とは

笹木理恵フードライター
ソフトクリームのアレンジスイーツがヒット ※筆者撮影

ソフトクリームやパフェに代表されるコールドスイーツを武器に、オリジナリティのあるスイーツが魅力のミニストップ。先日、2021年度下期の商品政策についての発表があり、スイーツについても2021年上半期の振り返りと、2021年下半期の取り組みが発表されました。

ミニストップでは今期、「食事のデスティネーションストア」(目的買いの店)をコンセプトに、①米飯商品(「駅弁風弁当」「ずっしり極シリーズ」などのお弁当)、②店内加工FF(スイーツの新ジャンル)、③店内調理惣菜(おつまみ、おかず)、の3つの柱で商品強化に取り組んできました。TVCMの積極的な展開などの効果もあって、上半期の売上げはコロナ前の2019年にはわずかに及ばないものの、2020年を上回る結果を記録し回復傾向にあります。

新スイーツ「グルクル」を新たな柱に

飲むスイーツ「グルクル」。現在は白桃杏仁味が販売中 ※画像提供/ミニストップ
飲むスイーツ「グルクル」。現在は白桃杏仁味が販売中 ※画像提供/ミニストップ

このうち②の「店内加工FF」の代表商品が、2021年4月に発売された「グルクル」。看板商品であるソフトクリームの新たな価値提供をテーマに、新感覚の“飲めちゃうデザート”として開発したもので、グルッ、クルッと混ぜてからワンハンドで飲めて、持ち帰りにも適した商品設計となっています。現在第4弾まで発売されており、累計販売個数は254万食を突破しています。

ソフトクリームをテーマにした商品がヒット!

冷やしてもおいしい「ソフトクリームみたいなパン」 ※画像提供/ミニストップ
冷やしてもおいしい「ソフトクリームみたいなパン」 ※画像提供/ミニストップ

2021年度後期の方針としてミニストップは、①米飯デリカ強化、②店内調理拡大、③ミニストップアプリの浸透、④オリジナル商品の展開強化、⑤トップバリュ商品の拡充、の5つの指針を挙げています。

このうち、スイーツで注目したいのは、④のカテゴリー。代表的なのが、ミニストップの看板スイーツである「ソフトクリーム バニラ」をモチーフにした商品で、上半期は「のむソフトクリーム」(3月発売/シリーズ累計44万本販売)、「ソフトクリームみたいなプリン」(5月発売)、「ソフトクリームみたいなパン」(8月発売)などが発売され話題になりました。

「ソフトクリームみたいなプリン」の第2弾として、9月14日より販売中 ※筆者撮影
「ソフトクリームみたいなプリン」の第2弾として、9月14日より販売中 ※筆者撮影

9月14日には、「ソフトクリームみたいなプリン ベルギーチョコ」が発売されており、今後も新商品が登場予定。さらに、お弁当・惣菜で人気の「やみつキッチン」シリーズの菓子バージョンも10月以降に予定されており、ファンの期待が高まります。

コロナ禍の”プチ贅沢”ニーズに応える商品も

「ごろごろ栗の純白ケーキ」(税込345円)。ゴロゴロ入った栗のホクホクとした食感と、和栗のやさしい風味を味わえる ※筆者撮影
「ごろごろ栗の純白ケーキ」(税込345円)。ゴロゴロ入った栗のホクホクとした食感と、和栗のやさしい風味を味わえる ※筆者撮影

またスイーツでは、「ちょっとリッチで、しあわせなひとときを。」をテーマに2021年7月より発売されている「 Patisserich(パティスリッチ)」シリーズにも注目です。

第1弾の「ピスタチオガレット」、第2弾の「ごろごろマンゴーのレアチーズ」に続き、9月21日には「ごろごろ栗の純白ケーキ」が発売に。純白の洗練された見た目にこだわりつつ、中には和栗ムースや甘栗かのこなど栗のパーツがゴロゴロ入った驚きのある味わいも魅力にしています。

”フローズンデザート”も強化

フローズンスイーツの最新作は、白いティラミス ※画像提供/ミニストップ
フローズンスイーツの最新作は、白いティラミス ※画像提供/ミニストップ

その他、代名詞ともいえるベルギーチョコのスイーツなど、個性的なスイーツが多数揃うミニストップ。2020年からは”フローズンデザート”をテーマにしたスティックタイプのアイスにも力を入れており、要チェックです。独自路線のスイーツで、この秋冬も楽しませてくれること間違いありません。

フードライター

飲食業界専門誌の編集を経て、2007年にフードライターとして独立。専門誌編集で培った経験を活かし、和・洋・中・スイーツ・パン・ラーメンなど業種業態を問わず、食のプロたちを取材し続けています。共著に「まんぷく横浜」(メディアファクトリー)。

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