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メーガン妃、「SUITS/スーツ」共演者と音信不通?「彼女の電話番号を誰も知らない」は本当か

猿渡由紀L.A.在住映画ジャーナリスト
(写真:ロイター/アフロ)

 8年間も出演したドラマの共演者と、久々に再会できるチャンス。しかし、その場所に、メーガン妃は来なかった。呼ばれなかったのか、それとも、自分から断ったのか。ソーシャルメディアには、さまざまな憶測が飛び交っている。

 その機会は、西海岸時間7日に行われたゴールデン・グローブ授賞式。昨年6月、Netflixで配信が始まったのをきっかけに人気が再燃している「SUITS/スーツ」(2011-2019)の主要キャストが、プレゼンターとして舞台に立つことになった。登場したのは、ガブリエル・マクト、パトリック・J・アダムス、サラ・ラファティ、ジーナ・トーレスの4人。全9シーズンのうち8シーズンに出演したメーガン妃は、不在だった。

 トーレスの話によれば、彼女らはマークルと連絡を取り合っていない様子。授賞式に先立つレッドカーペットで、終了してから5年になるドラマが再び注目され、こうやってちょっとした同窓会につながったことについて、彼女は「みんなお互いにテキストメッセージを送り合っているわ。今、そのやりとりはとんでもないことになっている。すごくエキサイティングよ」と語ったのだが、インタビュアーに「メーガンに『来て』とテキストメッセージを送ったのは誰ですか?」と聞かれると、「私たちは彼女の電話番号を知らないの」と答えたのだ。「でも、彼女は(番組を)見ることでしょう。そして、私たちが登場したことを嬉しく思ってくれるはず」と直後に彼女は明るくフォローし、インタビューを終えている。

 これが本当なのだとしたら、メーガン妃は仲間とかなり疎遠になっているということ。ソーシャルメディアには、「注目されるのが大好きなメーガンが招待もされないとは、カルマだね」などと笑う投稿もあるが、一方では「彼女はメーガンについての質問をうまく交わした。無難なコメントをしたとしても、イギリスのメディアに大袈裟なことにされてしまうからでしょう。良い友達だ」と、トーレスの配慮ではないかと憶測する投稿もある。別の人は、「(主催者は)『SUITS/スーツ』に焦点を当てたかったんでしょ。主役でもない女優じゃなくて、真の主役たちにスポットライトが当たるのは良いこと」とコメントしている。

プレゼンターとしてプチ同窓会をすることになった「SUITS/スーツ」のガブリエル・マクト、ジーナ・トーレス、サラ・ラファティ、パトリック・J・アダムス
プレゼンターとしてプチ同窓会をすることになった「SUITS/スーツ」のガブリエル・マクト、ジーナ・トーレス、サラ・ラファティ、パトリック・J・アダムス写真:ロイター/アフロ

 だが、一夜明けた現地時間8日、「Page Six」は、メーガン妃は誘われていたにもかかわらず断ったのだと報道した。内部の状況に詳しい人は「別の約束があるから」という理由だったと語っているのこと。しかし、今何も仕事をしている様子がないだけに、この言い訳は説得力が弱く、ソーシャルメディアには「何の約束?」「引っ張りだこで、スケジュールいっぱいだもんねえ」「誘われてもいないのに『忙しいので』と断るとは、いかにもメーガンらしい」などという皮肉の書き込みが多数見られる。「たしかにね。そんな時間があるなら、王室のバッシングで稼ぐのをやめた後、ハリー王子と一緒に何をするのかという計画を立てることに専念したほうがいい」という辛辣な指摘もあった。

Netflixとの大型契約も来年いっぱいで切れる

 事実、王室を離脱して今月で5年目に入るメーガン妃とハリー王子がこれからどうするのかは、大きく注目されている。

 昨年春、メーガン妃と契約を結んだハリウッドの大手タレントエージェンシー、ウィリアム・モリス・エンデヴァー(WME)は、映画、テレビの製作やブランドとのパートナーシップなどのプロジェクトでお手伝いをしていくと声明を出していた。しかも、会社のトップのアリ・エマニュエルが直々にかかわるという気合いの入れよう、特別扱いだ。彼らにはしっかりしたロードマップがあったはずで、いろいろなところとさまざまな話し合いをしてきたに違いない。しかし、9ヶ月経つ今も、具体的な企画は何も発表されないままだ。

 一時はディオールのミューズを務めるかとの噂が出たものの、噂の域を出ないまま立ち消えに。そんな中、昨年末には、メーガン妃と親しいとされるオミッド・スコビーというジャーナリストが書いた「Endgame」という本のオランダ語版で、まだ生まれていなかったメーガン妃とハリー王子の肌の色について人種差別発言をした王室関係者の実名が暴露されていたことが大騒ぎを引き起こし、王室バッシングから方向転換をさせようとするWMEの努力を水の泡にしてしまった。

 当然のことながら、WMEは、大憤慨し、パニックに陥ったという。その頃からWMEはメーガン妃との契約を切るのではとの憶測が聞かれるようになり、最近はついに切られたとの報道も出た。しかし、実際にはまだ彼女の名前はエージェンシーのリストに残っており、講演の依頼を受け付けている。

 エージェンシーのプロフィールによれば、メーガン妃は「フェミニスト。人権、男女平等を強く訴える、世界のロールモデル」。そのすばらしいプロフィールと抜群の知名度を、メーガン妃はどう次のビジネスにつなげていくのか。王室エキスパートのアンジェラ・レヴィンによれば、WMEはメーガン妃に、「不満を言うのはやめなさい。もうみんなうんざりしている」と忠告したとのこと。たしかに良いアドバイスながら、それは初歩の初歩だ。早く次の手を打たなければいけないところに来ている。

 昨年、メーガン妃は、Spotifyから契約を切られるという屈辱を体験した。1億ドルの複数作品制作契約を結んだNetflixとの契約はまだあるが、期限は来年いっぱいだ。メーガン妃とハリー王子がNetflixで製作した作品でヒットしたのは、文字通り不満をたらたら述べるドキュメンタリーシリーズ「ハリー&メーガン」だけ。そこに頼らずして、夫妻は人々にアピールするものを作り出すことができるのか。今年はまさに、夫妻のハリウッドでのキャリアの今後が決まる勝負の年だと言って間違いないだろう。元共演者からも電話がかかってこないメーガン妃に、誰かが夢のような救いの電話をくれる日は、近々訪れるだろうか。

L.A.在住映画ジャーナリスト

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場レポート記事、ハリウッド事情のコラムを、「シュプール」「ハーパース・バザー日本版」「週刊文春」「キネマ旬報」他の雑誌や新聞、Yahoo、東洋経済オンライン、文春オンライン、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米放送映画批評家協会(CCA)、米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。著書に「ウディ・アレン 追放」(文藝春秋社)。

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