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ジョニデ離婚:デップとの久々の再会直後、ハードはDV逮捕歴の削除を試みていた

猿渡由紀L.A.在住映画ジャーナリスト
2013年7月、デップの子供たちと共に来日に同行したアンバー・ハード(写真:REX FEATURES/アフロ)

ジョニー・デップとのロマンスの可能性を感じた時、アンバー・ハードは、知られたくない過去の証拠を抹消しようとした。そんな新しい事実が、TMZ.comの報道で明らかになった。

ハードが当時の恋人ターシャ・ヴァン・リーに暴力をふるい、DVの容疑で逮捕されたのは、2009年のこと(http://bylines.news.yahoo.co.jp/saruwatariyuki/20160608-00058588/)。事件が起きたのはワシントン州のシアトル空港で、ハード(当時は彼女もヴァン・リーの姓を名乗っていた)とヴァン・リーがカリフォルニア州在住であることから起訴には至らなかったものの、ハードは刑務所で一晩を過ごし、翌日、裁判所に出廷している。

当時、このことはまるでニュースにもならなかったが、それから2年後の2011年11月14日、ハードは、弁護士を通じて、この事件を犯罪記録から削除してほしいと密かに嘆願していたというのだ。その直前の10月から11月頭にかけて、ハードは、「ラム・ダイアリー」のプレミアやプレスツアーで、久々にデップに再会している。「ラム・ダイアリー」でふたりが共演したのはその2年前で、撮影時もふたりは意気投合していたようだが、このプロモーション活動を通じて、ふたりは再びつながったと見られている。翌2012年には、デップがハードのために馬を買ってあげたという報道が流れるなど、ふたりの交際説は信ぴょう性を増していった。2013年の「ローン・レンジャー」のプレスツアーにデップがハードを同伴したことで、ふたりの関係は公になる。しかし、ロマンスのほうは順調に進んでも、DV歴を消す試みは、うまくいかなかったようだ。

今になってこの事実が浮上したのを受け、当事者であるヴァン・リーは、ハードが逮捕されたのは、現場に来た警官がゲイ差別者で女嫌いだからだと、ハードを弁護するコメントをした。だが、実は、その警官はビバリー・レオナードという名の女性警官で、自らもレズビアンであることをオープンにしており、ゲイプライドのイベントに参加する写真をFacebookに投稿しているような人であることがわかっている。また、ヴァン・リーは、たいした争いではなかったのに大事にされたとも不満を言っているが、警察のレポートには、争いのせいでヴァン・リーのペンダントが壊れ、建物にも損傷が出たと書かれているらしい。

今も音楽活動でヨーロッパにいるデップは、あいかわらず沈黙を保っているが、デップを良く知る友人たちからは、引き続き、彼を信じるという証言が聞かれる。1998年の「ラスベガスをやっつけろ」でデップと共演したベニチオ・デル・トロは、アメリカ時間7日(火)に行われた「New York Daily News」主催のイベントで、ハードについて、「僕が思うに、彼女は人を操ろうとする、多くの問題を抱えた女性のようだ。詳しくはわからないが、彼女には、ものすごくねじ曲がったところがある」と語った。友人であるデップについては、「とても良い人で、思いやりがあり、頭が良い」と絶賛。さらに、「(デップの)お母さんが亡くなって、その2日後に離婚をし、お金が欲しいと言って、さらに暴力をふるわれたと言うなんて、ちょっと待てよ、って感じだ。僕はつい最近もふたりに会ったばかりだよ。1月だったかな。オスカーか何かのディナーだったと思う。その時、ふたりは仲良しだったよ」とも付け加えた。

30年以上デップと親しいというアーティストで著者のジョナサン・ショウは、さらに踏み込み、「ジョニーは最も親切で、繊細で、寛大な人。女性に暴力をふるうことができないように生まれついている。だが、僕がアンバー・ハードに関して知ること(たっぷりある)すべては、彼女が嘘をついているという意見を強力に支えるものだ。彼女は嘘つきで、裏表があって、なんとしても有名になりたいと思っていて、『私の味方をしないなら傷めつけてやるわよ』という姿勢で生きている。僕に言わせれば、彼女のジョニーに対するばからしい訴えは、僕の大切なブラザーからお金をゆすり取とうとする、みじめで絶望的な行為にすぎない。終わり」というメッセージを、Facebookに投稿している。

L.A.在住映画ジャーナリスト

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場レポート記事、ハリウッド事情のコラムを、「シュプール」「ハーパース・バザー日本版」「週刊文春」「キネマ旬報」他の雑誌や新聞、Yahoo、東洋経済オンライン、文春オンライン、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米放送映画批評家協会(CCA)、米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。著書に「ウディ・アレン 追放」(文藝春秋社)。

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