マイホーム購入のモチベーションが上がる。ムクのテーブル付き新築マンションが登場
新築マンションを買えば、ダイニングにムクの1枚板テーブルが付いてくる。
「あら、いいわねえ」の声が聞こえてきそうだ。
が、次に出てくるのは、テーブルの分、マンションの価格が高くなっているのでは、という疑問。確かにムクのテーブルはサービスで付けられるのではない。テーブル込みでマンションの価格が設定されている。
とはいえ、ムクのテーブルはキッチンと一体化し、住居の一部になっているため、テーブル代はマンション代金の一部として住宅ローンで返済できる。その利点は大きい。マイナス金利は解除されたが、住宅ローンの金利はまだ史上最低といわれる水準に留まっている。それなら、憧れの「ムクのテーブル」暮らしも実現しやすいからだ。
ムクのテーブルは100万円オーバーのケースも
新居を購入したとき、ムクのテーブルを置きたいと考える人は少なくない。でもムクのテーブルは高額だ。安くても50万円以上。銘木を使用したものなら100万円を超えることが珍しくない。
ただでさえお金がかかる新居への引越時。100万円の買い物など普通はできない。テーブル購入でローンを組むと、その支払いが住宅ローンの返済に加わり、生活が苦しくなる。だから、ムクのテーブルをあきらめる人が多くなってしまう。
その点、「新居の代金にムクのテーブル代が含まれ、住宅ローンに組み込まれる」のは、うれしいこととなる。
この工夫を実現させたのは、さいたま市大宮区でこれから販売が始まるマンションだ。
樹齢350年のオーク材で厚さ5センチのテーブル板を作成。このテーブルをシステムキッチンと一体化させるプランであれば、テーブル代を含めて住宅ローンを組むことができる。
住宅ローンに組み込むことができるモノ
じつは、住宅購入時、住戸と一緒にローンに組み込むことができる設備、備品は少なくない。省エネ性能を高めたエアコンやガス衣類乾燥機、食器洗い乾燥機、ガスで電気をつくるエネファームなどがその例となる。
それらを住宅とは別に購入すると、マイホーム購入時の出費が増える。だから、設備代を住宅代金に入れ、まとめてローン返済できる方式はマイホーム購入者に喜ばれる。
そのなか、ムクのテーブルは、うれしさの度合いが大きい。理由は、ムクのテーブルならば、耐用年数が格段に長いからだ。
一生どころか二代、三代使い続けることも
設備機器の場合、35年返済のローンに組み込んでも、10年とか20年で寿命がつきる場合がある。その場合、使わなくなった機器の費用を長く払い続けなければならないことになる。
その点、ムクのテーブルならば、長く使い続けることができる。木材の専門家に聞くと、「天然木は、生育に要した年月と同じくらいの耐用性がある」そうだ。
今回、テーブルに用いられた天然木は樹齢350年のオーク材。そうなると、一生どころか、2代、3代……数代にわたって使い続けることができるテーブルとなる。それが、ムクのテーブルならではの魅力である。
じつは、このムクのテーブル、ボルトを外すことで、システムキッチンから取り外すことができるようになっている。
将来、老朽化によりシステムキッチンを入れ替えるとき、テーブルは生き残るようにしてあるわけだ。この工夫により、引っ越すときにテーブルを外して持って行くことができるし、娘の嫁入り道具に持たせることも可能となる。
結果として、マンションとともに一家の財産となるテーブルが手に入るわけだ。
魅力的なムクのテーブルを住宅内に組み込んで販売し、まとめて住宅ローンで返済する……このアイデア、わるくないと考えられるのである。