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コロナ禍で「リモート商談」が定着したマンション、しなかったマンション、その差は?

櫻井幸雄住宅評論家
家にいながらマンションの説明を受け、契約に至る「リモート商談」。その広がりは?(写真:アフロ)

 緊急事態宣言が出された4月と5月、テレワークと共に脚光を浴びたのが「リモート」という言葉。対面ではなく、インターネットなどを利用したリモート会議やリモート授業などを行うことが推奨された。

 マンションの販売現場でもリモート商談が模索され、これからは自宅でマンションが購入できるので、販売センターは不要になる、とまでいわれた。

 その分譲マンションは、4月と5月の自粛期間中、大幅に売れ行きが落ちた。

 自粛期間中、マンションの売れ行きは半減した、という見方もあるが、実際には、半減どころか、ほぼゼロというのが正しい。

 ほとんどすべてのマンション販売センターが閉鎖され、緊急事態宣言が出る前からの継続客との交渉だけを続けていたので、新規発生はゼロに近くなったわけだ。その間、各不動産会社はリモート商談のやり方を研究。一部で、試験的な運用も始めた。

 ほぼゼロだった新築分譲マンションの売れ行きは、6月以降、急速に回復した。

 では、回復した後の3ヶ月、6月から9月までリモート商談は、どれほど定着したのか。都心、準都心、近郊外、郊外のマンション販売センター約30カ所に聞き取り調査をしてみた。

リモート商談が有効だった「特殊事情」も

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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