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宮城県の「本当に住みやすい街」No.1荒井駅に見る、仙台エリア開発の特徴と魅力を解説

櫻井幸雄住宅評論家
「本当に住みやすい街大賞2020 in 宮城」は荒井が大賞。写真は同賞事務局提供

 住宅ローン専門金融機関「アルヒ」が主催する「本当に住みやすい街大賞2020 in 宮城」が8月25日、ユーチューブライブで発表された。

 「本当に住みやすい街大賞」は2018年首都圏版から始まり(第1回の1位は南阿佐ヶ谷で、第2回は赤羽、第3回は川口)、関西や福岡、東海エリアでも「本当に住みやすい街」を選定。今回は宮城県版として、仙台市を中心に街の選定を行った。

 今回、第1位になったのは、荒井駅(仙台市地下鉄東西線)、

 以下、次の街が選出された。

2位=大町西公園駅(仙台市地下鉄東西線)

3位=長町駅(JR東北本線)

4位=八木山動物公園駅(仙台市地下鉄東西線)

5位=泉中央駅(仙台地下鉄南北線)

6位=富沢駅(仙台地下鉄南北線)

7位=仙台駅東口(JR東北本線)

8位=名取駅(JR東北本線)

9位=榴ヶ岡駅(JR仙石線)

10位=利府駅(JR東北本線)

 といっても、宮城県の人以外には、どんな場所か皆目見当がつかないだろう。9位榴ヶ岡(つつじがおか)、10位利府(りふ)に至っては、読み方もわからないという人が多いはずだ。

 「本当に住みやすい街大賞」は、毎回、意外な場所を選出することが多い。その理由は、「憧れの住宅地」ではなく、「実際に、家を建てたり、購入する人が多い住宅地」のなかから10エリアを選んでいるからだ。

 選定のベースに住宅ローン専門金融機関「アルヒ」の住宅ローン利用者データがある。これにより、フラット35の利用者が多い街を選ぶことができる。マイホームを新築した人、購入した人の多発エリアを、まず候補地とする。その上で、住環境や交通利便、発展性などを審査して、ランキングを行う。

 その結果、「実際に購入する人が多い場所」から大賞が選ばれることになり、意外な地名が選出されがち。今回、仙台中心地の有名地名である「勾当台」や「広瀬町」がランクインしていないのも、「実際に購入する人が多い場所」が条件になるためだ。

 そして、今回のランキングには、不動産の観点から興味をそそられる特徴がある。

 その内容を、同賞の審査委員長を務めた私から説明したい。

10エリアの大部分に共通する特徴が

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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