台風9号 沖縄本島地方では12時間以上暴風域に 旧盆生活に大きな影響
台風9号 沖縄本島地方は12時間以上暴風域に
大型の台風9号は、9月1日（火）午前9時には沖縄の久米島の西海上を非常に強い勢力で北上しているとみられます。8月31日（月）夜遅くには、沖縄本島地方が風速25メートル以上の暴風域に入ったものとみられます。台風9号は9月1日（火）の未明から明け方にかけて沖縄本島地方に最接近し、午前9時時点、風速25メートル以上の暴風域におよそ12時間入っていることになります。沖縄本島地方では、1日（火）夜遅くにかけて暴風域が続くおそれがあります。
1日午前9時までの最大瞬間風速は午前3時30分に久米島空港で54.5メートル、那覇では午前0時37分に44.0メートルを観測しています。引き続き、暴風、大雨、高波、高潮に警戒が必要です。
最接近は過ぎたが吹き返しの風・雨に警戒を
沖縄本島地方では台風の最接近は過ぎましたが、１日夕方まで、一部の住家が倒壊するおそれもある猛烈な風の吹く所がある見込みです。頑丈な建物の中に移動するとともに、屋内では窓から離れるなど、暴風に厳重に警戒してください。9月1日に予想される最大瞬間風速は、沖縄本島地方で60メートルとなっています。台風の中心が離れつつあっても吹き返しの風や雨に警戒が必要です。沖縄本島地方では2日午前6時までの24時間に予想される雨量は、多い所で180ミリとなっています。
過去最大級の高潮のおそれも
台風の接近と大潮の時期が重なっており潮位が高くなる見込みです。沖縄本島地方では１日は、海岸や河口付近の低地での高潮による浸水や冠水に厳重に警戒してください。本島中南部では、過去最大級の高潮となるおそれがあります。なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると、波が海岸堤防を越えるおそれもあります。高潮や、高潮と重なり合った高波による浸水などにも厳重に警戒してください。
2018年台風24号
那覇で最大瞬間風速53.1メートル（西南西の風）を観測した台風として2018年の台風24号があります。2018年9月21日午後3時にマリアナ諸島で発生した台風24号は、25日午前3 時には猛烈な台風となりフィリピンの東を西北西へ進み、その後、大型で非常に強い台風となり29日の昼過ぎに久米島に最も接近した後、沖縄本島の西海上を北東へ進みました。台風接近に伴い小型船やボートが転覆、また車両が横転したり停電が数日続くなどの被害が出ました。
旧盆生活に県民は大きな影響
沖縄のお盆は旧暦の7月13日～15日となり、今年は新暦の8月31日から9月2日にあたります。沖縄の方言で、お盆初日はウンケー（お迎え）、2日目は、ナカヌヒー（中日）、最終日はウークイ（お送り）と表現します。本来なら親戚が集まる3日間。
今年は旧盆の過ごし方に関するコロナ対策感染拡大への取り組みの一つとして、沖縄県は親戚に会うのを控えてもらい、旧盆の集まりは少人数でお願いしたいと要請する中での台風の接近になります。
今年は沖縄県民は各家庭でお盆の準備を早めに行い、台風が過ぎ去るまで家で過ごしています。
また、8月31日は、二百十日（にひゃくとおか）といって、立春から210日目にあたり、台風が襲来しやすい日として昔から恐れられ、9月1日は『防災の日』として、政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する日として制定されています。
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