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指原莉乃プロデュースの≠MEが青春溢れる1stシングル 「恋を描いたMV撮影でドキドキしました」

斉藤貴志芸能ライター/編集者
(左から)谷崎早耶、尾木波菜、冨田菜々風、蟹沢萌子(撮影/小澤太一)

4月に発売したデビューミニアルバムがオリコン1位、6月には中野サンプラザで1stコンサートと、現在最も勢いのあるアイドルグループが≠ME(ノットイコールミー)。間髪入れず、1stシングル『君はこの夏、恋をする』をリリースする。持ち味の青春感が映える初々しい恋愛ソングで、指原莉乃のプロデュースが冴えわたっている。メンバーからセンターの冨田菜々風ら4人に聞いた。

1位を獲ったのは幼稚園の駆けっこ以来でした(笑)

――≠MEのデビューミニアルバム『超特急 ≠ME行き』がオリコン1位を獲りました。それぞれ個人的には何以来の1位でした?

蟹沢萌子 私は高校の百人一首大会以来でした。1学年200人くらいいて、何テーブルかで当たっていって、取れた枚数で競うんですね。私は語呂合わせで覚えるのが得意だったので、1位になれて賞状をもらえました。

――『ちはやふる』みたいにバーンと札を取っていって?

蟹沢 あれはちゃんとした競技かるたですけど、私は穏やかに、札を見つけたら爪をパッと付けて、冷静な顔を装って取ってました(笑)。

尾木波菜 私はノイミー(≠ME)ができてすぐの頃、みんなで腕相撲大会をしたとき、1位になりました(笑)。

谷崎早耶 懐かしい!

――それは何かの企画で?

尾木 ではなくて、レッスンの合間にみんなでやりました(笑)。

谷崎 私のツイッターをすごく遡ると、動画があると思います。

尾木 そのときは地方メンバーがいなかったので、第2回をやりたいです。

冨田菜々風 私は参加してなかったので、戦えば勝てるかもしれない。

尾木 でも、私めっちゃ強いよ(笑)。みんなをバターンと倒してました。

冨田 私は幼稚園の駆けっこで1位を獲りました。同じ名前のななかちゃんという子と毎回同着で、Wななかと呼ばれていて。でも、小学校からは順位がどんどん下がって、幼稚園がピークでした(笑)。

――今は走るのはノイミーで何番目くらいですか?

冨田 3番目くらいだと思います。

蟹沢 1番は(菅波)美玲ちゃんか私?

尾木 イコラブ(=LOVE)さんのCDの特典映像の駆けっこ対決では、美玲は転んでしまったから(笑)、わからないんですよね。

今の勢いは絶対に止めたくなくて

谷崎 私は自分で言うのは恥ずかしいんですけど、中学1年のとき、クラスのかわいい子ランキングで1位になりました(笑)。最初の遠足の親睦会みたいなときに投票があって……。

尾木 めちゃめちゃうれしそうに語るね(笑)。

谷崎 初めて言いました。

――でも、それは当然な感じがします。

谷崎 いやいやいや。そんなことなくて、「すごい! 1位だ!」ってうれしかったです。

――早耶さんは最近だと、出演しているラジオ『オレたちゴチャ・まぜっ!~集まれヤンヤン~』で、ヤンヤンガールズのおバカNo.1決定戦でも優勝しました(笑)。

谷崎 そうなんです。肩書きが増えてしまって(笑)。

尾木 あの後ずっと、メンバーには「さやは絶対1位じゃない!」と言い張ってます(笑)。

谷崎 ラジオでは“おバカな子”みたいになってしまって、恥ずかしいです。“クラスで一番かわいい”のほうがうれしい(笑)。

――ともあれ、アルバム1位から1stコンサートも成功させて、1stシングル。自分たちでも上昇気流に乗っている感覚はありますか?

蟹沢 デビューから3ヵ月で1stシングルも出せることになって、まさに超特急な感じはします。感謝の気持ちを忘れず、この勢いをもっと加速させていきたいです。

尾木 私は焦りのほうが強いかもしれません。アルバム、コンサート、シングルとすごいスピードで続く中で、自分の実力が追い付いているのか? ファンの方に誉めていただくと「もっと頑張らなきゃ」という気持ちになります。向上心は今までで一番なくらい高まっています。

冨田 ツアーも決まったので、この波に乗ってグイグイ進んでいきたいです。メンバーと話していても「1stツアーの次はホールツアー。その次はアリーナツアーで、ファイナルは日本武道館だ!」みたいな夢が膨らんでいて。そのために勢いは絶対止めたらいけない。今の私たちはやる気に満ち溢れています!

仲良くなりたくて偶然を装って一緒に帰ろうと(笑)

――1stシングル『君はこの夏、恋をする』はノイミーらしい青春ソングですね。歌詞に出てくる、学校の自習室で勉強したこととか、思い出しますか?

尾木 私は今も高校生なので、共感する部分はたくさんあります。中学生の頃も図書室で勉強することがよくあって、人との距離が難しいんですよね。友だちなら近くに座って、あまり話したことがない人なら席を空けたり。私は女子校でしたけど、仲良くなりたい先輩の後ろに座って、「勉強が終わったら、偶然を装って一緒に帰れないかな」とか(笑)。

――歌詞でも、主人公が好きな子に「途中まで一緒に帰ろう」と声を掛けています。

尾木 私の青春はアイドルを選びましたけど、こんな少女マンガみたいなキラキラした青春も送ってみたかったと、憧れはあります。

谷崎 私は21歳で学校は卒業してますけど、ノイミーで活動していて、今が一番青春していると感じます。自習室で勉強したこともあまりなかったので、MVで経験できて良かったです。

尾木 でも、撮影では勉強している振りをしながら、実はずっとお絵描きしてました(笑)。河口夏音ちゃんオリジナルのマイケルというキャラクターを誰が一番うまく描けるか、みんなで遊んでました。

冨田 私は学生時代は真剣に勉強していたんですけど、なかなか頭に入らなくて(笑)。小学5・6年生のときは地理が本当にできなくて、よく居残りをさせられました。担任の先生が熱血で、覚えるまで帰れないんです。でも、ゲーム方式で先生が問題を言って、答えられないと「はい、戻って覚えてきて」って、みんなでグルグル回って、覚えられた人から帰れたのが、楽しい思い出になっています。

――萌子さんは受験も頑張っていたんですよね?

蟹沢 勉強は結構やってきた人生ですけど、世界史だけは本当に苦手で。大学受験したとき、12月の最後の模試で18点だったんですよ。「私、終わったな」と絶望したんですけど、本番の試験が近づいてきて、人生最大の一夜漬けだと思って3日くらい頑張ったら、何と81点を獲れたんですよ!

尾木 すごーい!

蟹沢 自分でもビックリするくらい解けて、よく通信講座のマンガである「わかる! わかるぞ!」みたいな感覚を初めて経験しました(笑)。

――早耶さんも夜景観光士の検定に合格したときは、勉強したのでは?

谷崎 そのときも勉強ができなすぎて、高校生のしおりん(永田詩央里)にどうしたらいいか相談したんです。そしたら、勉強のアプリを薦められました。しおりんが何時間勉強したか出てきて、私も負けないように頑張っていたら、受かりました!

冨田 学生メンバーは(川中子)奈月心とか(櫻井)ももとか、合間に勉強してますね。

走る後ろ姿がカッコよく映るように練習しました

――MVでは菜々風さんのイケメンぶりが衝撃でした。

冨田 そういう役で最初はビックリしましたけど、メンバーがみんな世界観に入り込んで、役になりきっていたので、私自身も楽しく演じられました。

――男の子っぽいカッコ良さを出すために、意識したこともありますか?

冨田 私は昔から走り方がヘニャヘニャした感じで(笑)、走るシーンを後ろから撮ると、なかなかカッコ良く映らなくて。スタッフさんと走る練習をして、最後はそれらしくなった気がします。姿勢やちょっとした仕草も、普段よりしっかりするように気をつけました。

――相手役の萌子さんは惚れそうになりました?

蟹沢 このときは菜々風を菜々風として見てなかったというか。自分も役の女の子の感情にならないといけなくて、ただ好きな人として映っていたと思います。私も最後に走ってくるシーンがあって、実際は短い距離でしたけど、「どこから走ってきたんだろう?」「どんな気持ちでここまで来たんだろう?」と考えて、その延長があの場面だと伝わるようにしなきゃいけないと思いました。

――MVで台詞はないけど、まさに女優として演じたわけですね。

蟹沢 ノイミーに入ってから、初めてお芝居をするようになって、ワクワクしています。自習室のシーンではメンバーが順番に演技をして、いつもと違う雰囲気を感じたので、みんなでお芝居に挑戦できたらいいなと、今回改めて思いました。

“木ドン”にはいろいろな感情が入り混じって

――クライマックスでは、菜々風さんの壁ドンならぬ“木ドン”が見せ場になってます。

冨田 間(ま)だとか、どんな気持ちで木ドンしているのかとか、いろいろ考えて、何テイクか撮りました。しかも、いろいろな角度から撮られたので。

――どんな気持ちで木ドンをすると考えたんですか?

冨田 私が演じた役は、たぶん萌子の役の子をずっと好きだったんです。でも、他のシーンでは目を逸らされたり、階段ですれ違うときに避けられたりして、「向こうの気持ちは違うのかもしれない」と諦めかけていて。そこに彼女が全力で走ってきたので、「遅いよ!」という気持ちはありつつ、うれしかったり。いろいろな感情が入り混じった状態での木ドンでした。

尾木 なり切っていた?

冨田 ちゃんとなり切っていたと思います。

――そして、萌子さんのメガネを外して……。

尾木 あそこでキスをしたのか、してないのかは、観る方のご想像次第ですね(笑)。

冨田 どういうふうにしたらいいのか、難しかったです。私が萌子のメガネをなかなか取れなくて。何か引っ掛かっちゃうんです。

蟹沢 撮り終わってから、逆にしてやってみたんですよ。菜々風がメガネを掛けて、私が外して。そしたら、すごくスムーズにいきました(笑)。

唇を触る場面で「プルプルにしておいて」と(笑)

――早耶さんと波菜さんも、自習室で百合っぽいシーンがありました。波菜さんが早耶さんの手を取って、自分の耳に当てたり。

尾木 脈を聴いていたんです。

谷崎 聞こえた? 距離が近かったね。

尾木 そこも想像にお任せですけど、めっちゃ仲の良い友だちで、もしかしたら、その先があるのかも……くらいな感じの女の子同士の絡みでした。どちらかが期待しているのかもしれない。お互いが想い合っているのかもしれない。ちょっと曖昧で、意味深な演技でした。

谷崎 私がはにゃ(尾木)の唇を触るシーンもあって、私のほうが恥ずかしくなりました(笑)。そんなこと、普段しないじゃないですか。

尾木 撮影前に「唇をプルプルにしていおいてね」と言われました(笑)。

谷崎 すごいプルプルでした(笑)。あそこは10テイクくらい撮りましたね。

尾木 いろいろな表情で、手も変えてみたり。

蟹沢 私たち自身、今までと違う雰囲気のドキドキ感の中で演じたからこそ、繊細な恋心が描かれた曲にピッタリな世界観を作れたと思います。

尾木 歌詞に合わせたドラマにしていただいて、要所で「この2人は進展しているのかも」「この子たちは繋がっているのかも」というところがあって。

冨田 どのシーンもいいところで切られているんですよね(笑)。でも、歌詞の最後が<恋が始まる>となっていて。きっと恋が始まったら、私たちの知らない景色が見えるんだろうなと思って、撮影しながら、すごくドキドキしました。

バラエティでいい特技が見つかりました(笑)

――冠番組『イコノイ、どーですか?』の刑事ドラマ選手権では、波菜さんは「演技をやるなら虫を食べるほうがいい」と言ってました(笑)。

尾木 私はいつもメンバーとの距離が近いほうで、MVの早耶とのシーンもそんなに緊張せず、ふざけ合う感じで楽しくできたんですけど、演技は本当に苦手で……。

蟹沢 でも、以前(BSスカパー!の)『≠MEの先輩、教えて下さい!』で、AKB48さんと私たちでお芝居をひとつずつしたときは、私ははにゃの演技が上手だなと思いました。刑事ドラマのときは、その場で自分で考えた演技をするということで、面白いほうに走ったと思うんですけど。

尾木 TBSさんの番組なので、『コドモ警察』がいいかなと(笑)。

蟹沢 あれはあれでまた見たいし、MVで設定があったうえで見せる表情も、すごく自然でした。

――バラエティで爪痕を残したい気持ちも強いですか?

谷崎 全力です!

冨田 楽しいですね。

――自己アピールでの菜々風さんの「世界で一番上手にハッとする」は、無理やりな感じもしました(笑)。

冨田 特技披露で何をしたらいいかわからなくて、ひたすら考えて思い出したのが、菅波美玲ちゃんと休憩時間にハッとした顔をやり合ったことがあって(笑)。「菜々風、うまいね」と言われたので「あれだ!」とやってみました。これからいろいろな種類の“ハッ!”ができる……はずなので(笑)、いい特技を見つけたと自分では思ってます。

――床泳ぎでの早耶さんにも笑わせてもらいました(笑)。

谷崎 平泳ぎが“ほふく前進”と言われました(笑)。TVerとかのサムネイルで私の床泳ぎが使われて、ちょっと恥ずかしさもありつつ、ファンの方が「面白かった」と言ってくれたので良かったです。私は本当は泳げないんですけど、床泳ぎではちょっと速かったのもうれしくて(笑)。

――萌子さんの細かすぎて伝わらないモノマネは、miwaさんの『君に出会えたから』の煽り以外のネタもあるんですか?

蟹沢 miwaさんのモノマネは中学からやっていて、結構温めてきたネタでした(笑)。この前『先輩、教えて下さい!』で、みかんさんにモノマネを伝授していただいて、ちょっとだけレパートリーが広がりました。声マネが好きなので、もっと広げていきたいです。でも、何かひとつを極めて、咄嗟のときに出せたらいいなとも思います。

冷静に考えたらありえないくらいの幸せでした

――ノイミーの活動が好調な中で、皆さんは最近、プライベートでもいいことはありました?

尾木 あります。私はオタクで、『ヒロアカ(僕のヒーローアカデミア)』のランダムで18種類あるグッズを買ったんですね。とりあえず1コ買って、推しメンが出るまで買い足そうと思っていたんですけど、1コめを開けたら推しメンが出たんですよ! 私のところに来たかったんだなと思いました(笑)。

――誰が推しなんですか?

尾木 轟焦凍くんです。すごく好きで、先月もグッズにお金をたくさん使いました(笑)。アニメも毎日観ています。昔からずっと好きなんですけど、また5期がやっていて、グッズも増えているので買いまくってます。基本的に推しが来てくれるんですよ。なので、やっぱり最近はノッているのかなと思います(笑)。

谷崎 私もオタクというところで、ちょっと似てますけど、もともとNMB48さんが大好きで、大阪まで握手会やライブに通っていたほどだったんですね。ノイミーに入ってから、何人かのメンバーさんとお友だちになれて、キャプテンの小嶋花梨ちゃんとはよくLINEしていて、電話でも1ヵ月に1回くらい話しています。同い年だから、いろいろ話せて楽しいんですけど、冷静に考えたら、自分がノイミーでなかったら、ありえないことなので。これはすごい幸せだなと思います。

冨田 私はアイスがすごく好きで、サーティワンのコットンキャンディのフレーバーが食べたいなと思っていたら、カップで売っているのを見つけました。毎回3カップは買って帰ります(笑)。

蟹沢 私は一生仲良くしたいドレッシングと出会いました(笑)。塩ダレベースでゴマ油の風味にニンニクがちょっと効いてる感じで、今までで一番おいしくて! 感動して、毎日レタスにかけて食べています。でも、実はそのドレッシングはキュウリ専用なんです。だから、ドレッシング側は複雑な気持ちかもしれません(笑)。自分にとってはいい出会いだったので、仲良くしてもらえたらうれしいです。

撮影/小澤太一

(C)YOANI/KING RECORDS
(C)YOANI/KING RECORDS

≠ME(ノットイコールミー)

指原莉乃がプロデュースする=LOVEの姉妹グループとして、2019年2月にメンバー12人で結成。同年8月に初のオリジナル曲『≠ME』を配信リリース。2021年4月にメジャーデビューミニアルバム『超特急 ≠ME行き』を発売。7月に1stシングル『君はこの夏、恋をする』を発売。『イコノイ、どーですか?』(TBS)に出演中。1stツアー『やっぱり、恋をした』を9月2日のZepp Tokyoからスタート。=LOVEとの合同コンサート『イコノイフェス2021』を10月9日に富士急ハイランド コニファーフォレストで開催。

公式HP

尾木波菜(おぎ・はな) 2003年5月8日生まれ、千葉県出身 (C)YOANI/KING RECORDS
尾木波菜(おぎ・はな) 2003年5月8日生まれ、千葉県出身 (C)YOANI/KING RECORDS

蟹沢萌子(かにさわ・もえこ) 1999年10月25日生まれ、神奈川県出身 (C)YOANI/KING RECORDS
蟹沢萌子(かにさわ・もえこ) 1999年10月25日生まれ、神奈川県出身 (C)YOANI/KING RECORDS

谷崎早耶(たにざき・さや) 1999年10月7日生まれ、熊本県出身 (C)YOANI/KING RECORDS
谷崎早耶(たにざき・さや) 1999年10月7日生まれ、熊本県出身 (C)YOANI/KING RECORDS

冨田菜々風(とみた・ななか) 2000年7月17日生まれ、鹿児島県出身 (C)YOANI/KING RECORDS
冨田菜々風(とみた・ななか) 2000年7月17日生まれ、鹿児島県出身 (C)YOANI/KING RECORDS

『君はこの夏、恋をする』

7月14日発売

Type A (C)YOANI/KING RECORDS
Type A (C)YOANI/KING RECORDS

Type A(CD+DVD) 1,800円(税込)

Type B(CD+DVD) 1,650円(税込)

ノイミー盤(CD) 1,100円(税込)

芸能ライター/編集者

埼玉県朝霞市出身。オリコンで雑誌『weekly oricon』、『月刊De-view』編集部などを経てフリーライター&編集者に。女優、アイドル、声優のインタビューや評論をエンタメサイトや雑誌で執筆中。監修本に『アイドル冬の時代 今こそ振り返るその光と影』『女性声優アーティストディスクガイド』(シンコーミュージック刊)など。取材・執筆の『井上喜久子17才です「おいおい!」』、『勝平大百科 50キャラで見る僕の声優史』、『90歳現役声優 元気をつくる「声」の話』(イマジカインフォス刊)が発売中。

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