コロナ禍でバイクが売れている

最近バイクが売れているという。自工会の調べによると、原付(50cc以下)を除くバイクの21年1~6月の国内出荷台数は13年ぶりの10万台超えとなる12万4590台で、前年同期比3割増と好調だ。新型コロナ拡大の影響により、密を避けつつ自由に移動できるパーソナルな乗り物としてバイクが注目されているのだ。

レジャー需要を受けて大型バイクを含む二輪全般で好調だが、中でも機動力を生かして気軽に乗れて場所もとらない125cc(原付二種)クラスの人気が高いという。2020年の発売以来、記録的大ヒットとなったCT125ハンターカブなどミッション付きのバイクも楽しいが、街乗り最強の“通勤快速”といえばやはりスクーターだろう。

同じ125ccスクーターでも一長一短あり

とりわけ、125ccスクーターはかつての主役だった50ccにはないパワーと加速性能があり、30km/h速度制限や2段階右折の縛りもなく二人乗りもオーケー。任意保険もファミリー特約が使えて、リッター50km以上も走れる燃費の良さや駅前駐輪場にも止められる利便性、維持費も安いなどいいことずくめ。

また、スクーターはスタートダッシュが命なのでエンジン特性も加速型にふっているため排気量のイメージ以上に出足が良い。最近は車体の進化も著しくハンドリングも向上、ABSの採用も進むなどクルマと一緒に走っても交通の流れをリードできる実力も兼ね備えているのだ。そんな、便利で時代にフィットした125ccスクーターだが、実はタイプによって一長一短があることはあまり知られていない。

今回は自分が試乗してきた経験も含め、125ccスクーターを大きく3つのタイプに分けて代表機種をピックアップ。その特徴とメリット&デメリットを見ていこう。

(1) 質感と走りの良さが光るプレミアムタイプ

最新の水冷エンジンを搭載し、パワフルな走りと優れた環境性能、快適な乗り心地を実現した原2スクーター界のフラッグシップ的存在。前後ディスクブレーキにABSやトラコンなどの装備も充実し、スクーターらしからぬスポーティな走りも可能だ。

▲PCX

シート下スペースにはヘルメットを1個+α程度は収納可能と実用性も兼ね備える。いち早くスマートキーを採用し、見た目もスタイリッシュかつ上質感があり、街をただ流していても気分がいい。その一方で価格は高め。また、走りの性能を追求してフレーム構造も通常のバイクに近いため車体サイズもやや大柄だ。

センター部分にフレームが通るため、乗り降りしやすさなどで多少犠牲になっている部分も無きにしもあらず。

▲NMAX

代表機種としては、ホンダ・PCXとヤマハ・NMAXがツートップ。

(2) 日本の伝統スタイルを受け継ぐ正統派タイプ

小回りの利く小径ホイールに乗り降りしやすいフラットなフロア、大きな収納スペースなど、誰もが思い描くスクーターの形をしたいわば日本のお家芸的スクーター。「リード」や「シグナス」など昭和の時代から続く懐かしのネーミングに郷愁を覚える世代も多いことだろう。

▲リード125

軽量コンパクトな車体と優れたユーティリティを生かして通勤・通学から買い物、近場のツーリングまでオールラウンドにこなす正統派だ。

その中でも代表格のホンダ・リード125はフルフェイスヘルメット2個を収納できる大容量ラゲッジスペースがウリ。

▲シグナスX

一方の雄、5代目となるヤマハ・シグナスXは伝統的な空冷エンジンながら前後ディスクにホイールサイズを13インチまで拡大するなど、今なお最新モデルに引けを取らないヤンチャな走りを楽しめる。

(3) コスパと実用性を優先したグローバルタイプ

実用性を第一に考えたグローバルモデル。欧州やアジアなど世界各国での幅広いニーズに応えられる作りが特徴だ。最大のメリットは価格の安さ。プレミアムスクーターのPCXやNMAXに比べて10万円以上安い。

▲ディオ110

そのぶんエンジンは空冷OHCとシンプルで、足まわりもリア側シングルショックにブレーキもリア側ドラム式のコンビブレーキと必要十分な装備だったりするが、一方で100kgを切る軽量な車体は取り回しに優れ、前後14インチタイヤは欧州の石畳やアジアの未舗装路でも安定して走れる設計になっている。

2人乗りを楽々こなすフラットシートや荷積み用のリアキャリア、乗り降りしやすいステップスルーなど実用性がウリだ。

▲アドレス110

代表機種としてはホンダ・Dio110やスズキ・アドレス110がある。

以上、独断も含めつつ125ccスクーターを斬ってみたが、スペックや価格など詳しい情報が気になる場合は、ぜひメーカー公式サイトなどでじっくり見比べてみてほしい。他にもいろいろ魅力的なモデルがあるはずだ。なお、今回は輸入車や3輪タイプは含めていない。

※原文より筆者が加筆修正しています。

出典:Webikeニュース