バイクとクルマが正面衝突!衝撃の映像から学びたいこととは!?

写真出典:Webikeバイクニュース ※写真はイメージです。

オンボードカメラに収められた動かぬ証拠

最近バイク乗りの間でにわかに話題になっていたネット動画がある。イギリスのサウスヨークシャー警察が公開した交通事故の映像だが、なんとクルマとバイクが正面衝突した瞬間をとらえた衝撃の内容になっている。

クルマに搭載したオンボードカメラからの映像なのだが、これが隠しようもない証拠(クルマが完全に悪い)になってしまった。事故の犠牲者がそのまま泣き寝入りにならないためにも、オンボードカメラは今や必需品と言えるだろう。今回の動画にはそうした示唆が多く含まれていたのだ。

※問題の動画は各方面への配慮から記事中には掲載していませんが、「motorcyclist head on collision」などのキーワード検索で容易に探すことができます。

ライダーは木の葉のように宙を舞い落ちた

問題の動画はワインディングをけっこうな速度で飛ばしているクルマのドライバー目線のシーンから始まっている。

その数秒後、緩やかな左コーナーに差し掛かるのだがオーバースピードだったのか曲がり切れず反対車線にはみ出していく。ブラインドを抜けると目の前に対向車のバイクがパニックブレーキで思わずジャックナイフ状態のまま、なすすべもなく突っ込んでくる様子が映し出されている。

そして次の瞬間、凄まじい衝撃音とともにライダーはバイクごと弾き飛ばされて視界から消えていく。続いてクルマからの後方視界に切り替わるのだが、クルマのドライバーは念入りなことに後方にもカメラを設置していたようで、宙高く放り出されたライダーが回転しながらまさに空から降ってくるように路面に叩き付けられる様子が映し出されている。

ライダーのみならず、これを見た人は心臓が凍り付くような恐怖を感じるはず。自分もこの動画をスマホで最初に見たときは、周囲も気にせず思わず「うわっ!」と大声を上げてしまったほどだ。事故は怖い、本当に怖いと思う。なかでもクルマとの正面衝突など最悪中の最悪だ。

命を救ったエアバッグ

ライダーは全身数か所の骨折などの重傷を負ったが、幸運にも命に別状はなかったそうで本当に良かったと思う。

そして、彼の命を救ったのはエアバッグ内蔵のウエアだったとのこと。動画はスローモーションでも再現されていて、路面に落下する直前にエアバッグが開いてパンパンに膨らみ、ライダーの上半身を守っている様子が見て取れる。加えて、その下にはレザースーツを着ていたようでこれもダメージ低減につながったようだ。

また、クルマとまともにぶつからずに空中に投げ出されたのが結果として吉と出たと思う。ちなみに事故を起こしたドライバーは16か月投獄されたそうだ。

不可抗力で片づけてはいけない

この記事を興味本位で書いているわけでは決してない。そこから何を感じ学ぼうとするかが大事だと思う。事故を「運が悪かった」とか「避けようがない」などと簡単に片づけてはいけないと思う。たしかに今回のケースはクルマが一方的に悪く見えるが、こういうことは日常でも誰の身にも起こりうるし、自分が被害者にも加害者にもなりうるということだ。

それをどう回避するか。基本的な話になってしまうが、コーナー手前では速度を十分に落とすこと。特に先が見通せないブラインドコーナーでは一層の注意が必要なこと。もしもの場合はどう対応すべきか、日頃からよく考えて頭の中でシミュレーションしておくことが大事だ。万全の準備をしていても実際にできるかどうかはその場になってみないと分からないが、少なくともリスクを下げることは可能だろう。

特性を知りスキルを高めておくことも大事

バイクの特性を良く知って扱いに慣れておくことも大事だ。今回の動画でもパニックブレーキになれば後輪が浮き上がるほど反射的に強くブレーキをかけてしまい、そうなるとバイクをコントロールすることはまず不可能。

コーリングABSなど最新の安全装置が搭載されていれば何かしら回避行動はとれるかもしれないが、それも日頃からデバイスをどう使いこなすかを知って実際に体験しておかないと、いざというときに使えない。その意味では安全運転講習会やライディングスクールに通うなどして、危険回避のスキルを高めておくことも大事だろう。

自由であるためには責任も伴う

そして、前述のようにライディング用装備の大切さも今回あらためて浮き彫りになった。

もし、彼がエアバッグやレザースーツを着ていなかったら命を落としていたかもしれない。きっと安全意識の高いライダーだったのだろう。だからといって、すべてのライダーに高いハードルを課すわけにはいかないし、高めたスキルや安全装備が仇となって無謀な運転をしてしまったら本末転倒だ。

バイクは自由な乗り物であってほしい。だが、一方で責任も求められる。自由を守って楽しいバイクライフを続けていくためには、各人の思慮深さと弛まぬ努力も必要になってくるのだと思う。

※原文より筆者自身が加筆修正しています。

出典:Webikeバイクニュース