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【バイク事故】見通しの悪いコーナーで転倒!そのとき貴方ならどうしますか!?

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト

ツーリングが楽しい季節ですが、気を付けたいのはやはり事故。先日も知人からツーリング先でうっかり転倒してしまった、という話を聞きました。

交通量の少ない峠道での単独事故で、大したダメージもなかったのは不幸中の幸いでしたが、見通しの悪いコーナーだったので後続車が気になり一時的にパニックになりかけたそうです。

さて、貴方だったらどうしますか?

そこで今回はこのような事故での対処法について考えてみましょう。

冷静になって周囲の状況を確認

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単独で転倒してしまった場合、まずは自分の身の安全の確保が最優先です。転倒した瞬間は気が動転して周囲の状況が目に入らなくなりがちです。

転倒しているバイクに焦って駆けよらず、まずは冷静になって対向車や後続車などの危険がないか、周囲の状況を確認しましょう。また、転倒車のエンジンがかかったままだと危険なので、キルスイッチで速やかにエンジンを停止させましょう。

ケガがないか身体の状態をチェック

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次に安全な場所に速やかに移動し、自分の体に異常がないか、ケガなどをしていないかを確認します。事故直後はアドレナリンが大量に分泌されて、骨折していても気付かないことがあります。

激しい転倒では、脊髄など神経に影響を及ぼす重大なケガを負っている可能性もありますので、体のどこかに違和感があれば歩き回ったりせず、道路から離れた安全な場所で、安静にしながら119番通報し、助けを待ちましょう。

二次災害の可能性を考える

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こうした事故で最も恐ろしいのが二次災害です。特に事故現場がブラインドコーナーなどの場合、気づくのが遅れた後続車がそこに突進してくる可能性が高くなります。そうなると、後続車も巻き込む大きな事故へと被害が拡大してしまいます。

よく知られている二次災害の例として高速道路での事故があります。高速道路の死亡事故の4人に1人は車外で起きているのだとか。

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最初の事故では生き残っても、その後に車外で携帯電話をしたり、救助を待っているときに後続車にはねられて亡くなるケースが多く発生しています。二次災害を避けるためにも、注意散漫な状態で転倒車両近辺にいるべきではありません。

危険を後続車に知らせる

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自分の安全を確保したら、二次災害を防ぐためにまずは後続車に危険を知らせましょう。

私はバイクでツーリングに出かけるときも発炎筒を常備するように心がけています。発炎筒は明るい炎と煙によって暗がりでも遠くから目立ちますし、ひと目で後続車に危険を伝えることができます。ウエストバッグやシートバッグのポケットに忍ばせておけば、すぐに取り出して使えるので便利です。

また、緊急時には自分のヘルメットや着ているジャケットを脱いで、事故現場の手前の路肩に置いておくだけでも注意喚起になります。

安全を確保してからレスキューを手配

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事故現場の安全を確保した上で、転倒車両を路肩などの安全な場所へ移動させます。オイルや冷却水などが漏れ出していたら、その後始末も必要です。

繰り返しになりますが、転倒すると反射的に焦ってバイクを起こそうとする人が多いようですが、二次災害の危険やケガを悪化させることもあるので、まずは「自分と他者の安全確保」を優先することを意識してください。

ここまでの対処を速やかに行った上で、もし事故に絡む相手がいたり、物損事故の可能性がある場合は必要に応じて110番通報して警察の指示を仰いでください。

また、自走で帰ることが難しい場合やケガが心配な場合はムリをせず、バイクショップやロードサービスに連絡して救出してもらいましょう。

日頃からアクシデントに備える

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こうした事故は前触れもなく誰にでも起こり得るものです。万が一の場合でもパニックにならず落ち着いて行動するためにも、日頃から「どういう手順で行動するのか」シミュレーションしておくことが大事。

また、簡単な修理ができる車載工具キットやタイヤパンク修理材、前述の発炎筒などを常備しておくことで安心感も高まります。さらには、消防署や民間団体で実施している「救急救命講習」などに参加して、ファーストエイドの知識とスキルを高めておくことを強くおすすめします。

「備えあれば憂いなし」と言いますが、日頃からアクシデントに備えてメンタルと装備の両面で準備しておくことが大事ではないでしょうか。

夏休みも近づいてきました。ぜひ楽しいバイクライフをお過ごしください!

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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