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【やはり新型CBR250RRだった!?】ホンダから新型「CBR250RR」が並列2気筒で復活か!?

佐川健太郎モーターサイクルジャーナリスト
HONDA「Light Weight Super Sports Concept」

注目のコンセプトモデルはCBR250RR!?

今月、東京ビッグサイトで開催された「第44回東京モーターショー2015」に、ホンダはコンセプトモデルを含む四輪車・二輪車などを出展した。メーカーリリースですでに伝えられているとおり、今回はグローバルブランドスローガンである「The Power of Dreams」をブースコンセプトに、人々の生活に役立つ革新的なモビリティから、レーシングマシンを頂点に走りを追求したモビリティまでを提案。独自の発想と革新の技術によるHondaらしさにあふれたモビリティを展示していた。

バイクユーザーとしては、やはり気になるのは二輪車の動向。中でも注目はコンセプトモデルとして展示されていた「Light Weight Super Sports Concept」だろう。

リリースによれば、『存在感をキーワードに、ロングノーズで低く構えたクラウチングスタイルにより、スピード感のあるたたずまいを備えた次世代のスーパースポーツコンセプト。硬く、かたまり感のある面構成とシャープなエッジの組み合わせでアグレッシブさを強調するとともに、マットブラックをベースにしたローコントラストのグラフィックで構成されたエクステリアは、フォルムの美しさと迫力を表現しています』と簡単な紹介がされているが、今のところそれ以外の情報はなく、スペックなどは推測するしかない。

ただ、海外発のニュース情報などを探っていると、ホンダが開発を進めている次期250ccハイエンドスポーツモデル、「CBR250RR」である可能性が高いようだ。そこで、大胆にその正体を予測してみた。

倒立フォークや前後ウェーブディスクの本格装備

デザイン優先のためかLEDタイプのようにも見えるヘッドライトや、バックミラーなどの保安部品が付いていないのはコンセプトの段階ではよくあることで、市販レーサーではないだろう。ただ、フルカウルに刻まれたシャープな造形やライポジからも、現行のCBR250Rとは別系統のマシンであることは間違いない。ディテールを見ても、倒立フォークやアルミスイングアーム、前後ウェーブディスク、アクラポビッチのサイレンサーを採用するなど、ハイスペックを伺わせるパーツが装備されている。

エンジンは水冷並列2気筒、軽量なトラスフレーム

さて、最大の関心事はやはりエンジン形式だ。写真で見る限り、エンジンは現行CBR250Rのものとは明らかに形状が異なっている。カウル幅やその隙間から僅かに覗くエキパイの取り回しなどからも、おそらくは水冷並列2気筒ではないか。排気量については不明だが、これが本当に「CBR250RR」であれば250ccクラスをメインターゲットとし、その派生モデルとして300cc版も設定される可能性もある。タイヤ形状やリム幅からしても、それ以上の大排気量モデルではないだろう。また、フレームは部分的にトラス構造を持つスチールパイプ製のように見える。軽量をウリにするなら妥当なチョイスだ。

となると、最高出力は250cc版で35〜40ps程度。ちょうどヤマハのYZF-R25/R3の好敵手となるはずだ。シングルCBRで押され気味だった勢力図をハイスペックな高性能ツインで一気に巻き返す。ストーリー的にも無理がない。

80年代を知る人なら、「CBR250RR」のネーミングは直4スーパースポーツにこそ冠されるべきと思うだろうが、その楽しみはまた数年後にとっておこう!

追記

現地を取材して得た最新情報によると、ほぼ予想は的中していたようだ。エンジンは並列2気筒で最高出力は36ps以上。最大の仮想ライバルであるヤマハ・YZF-R25を完全に意識したスーパースポーツモデルであることは間違いない。発売は未定だが2016年度には市販化に向けた具体的な発表がありそうだ。

出典:Webikeバイクニュース

モーターサイクルジャーナリスト

63年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業後、RECRUITグループ、販促コンサルタント会社を経て独立。趣味が高じてモータージャーナルの世界へ。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。㈱モト・マニアックス代表。「Webikeバイクニュース」編集長。日本交通心理学会員 交通心理士。MFJ認定インストラクター。

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