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「卵とキャラメルが出会って、プリンが生まれた」→「えっ、牛乳は?」 宮下公園“ポエム”にツッコミ殺到

岡田有花フリーランス記者
「MIYASHITA PARK」公式サイトより

 東京・渋谷駅から徒歩5分のところにあった、大きな区立公園「宮下公園」が再整備され、公園と商業施設などが一体となった「MIYASHITA PARK」(ミヤシタパーク)として8月4日にリニューアルオープンしました。

 再整備前の宮下公園は、駐車場の上に作られた、木々が生い茂る公園で、若者がスポーツしたり、サラリーマンが休憩したり、子ども達が遊んだりする、都会の中の貴重な緑のスポットでした。また、かつて公園に住んでいたホームレスと区との対立も、しばしば世間を騒がせました。

 再整備をめぐっては、命名権などをめぐって紆余曲折あった末、今夏にようやく完了。公園と駐車場、商業施設・ホテルが一体となった複合商業施設として、7月28日にプレオープンし、8月4日にグランドオープンしました。

 商業施設には、スポーツショップやおしゃれなカフェ、ハイブランドの店舗などが入居。公式サイトでは、「MIYASHITA PARK」(ミヤシタパーク)として大々的に打ち出し、生まれ変わった宮下公園の新たなイメージを伝えようとしています。

「卵とキャラメルが出会って、プリンが生まれた」 公式サイトの“ポエム”にツッコミ多数

 そんな「ミヤシタパーク」ですが、公式サイトに書かれた「コンセプト」の文章が、「まるでポエムだ」とネットで話題になっています。

 以下に引用します。

MIYASHITA PARK公式サイトの「コンセプト」より
MIYASHITA PARK公式サイトの「コンセプト」より

卵とキャラメルが出会って、プリンが生まれた。

出会いって、愛。組み合わせって、未来かも。

公園の下に、ハイブランド。

ハイブランドの横に、飲み屋横丁。

ホテルも珈琲屋もレコードショップもギャラリーも、

混ざってくっついたらどうなるんだろう。

ごちゃっと自由に、ここは公園のASHITA。

その全部があたらしくなった、MIYASHITA PARK。

さあ開業、開園です。

ニンゲンも風も花も鳥も、どうぞいらしてください。

出典:MIYASHITA PARKのコンセプト文

 読んだ人からツッコミが殺到しているこの文章。冒頭には、「卵とキャラメルが出会って、プリンが生まれた。」と書かれていますが、プリンの材料は一般的に、卵・牛乳・砂糖ですから、「卵とキャラメルが出会ってもプリンは生まれない」「牛乳はどこ行った」とツッコミまれまくっています。

 文章の締めには「ニンゲンも風も花も鳥も、どうぞいらしてください。」と書かれていますが、現在、公園は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため入場制限しており、入るためには事前のWeb予約が必要な状態で、「ニンゲン」ならみんなウェルカムというワケではありません。過去のホームレス追い出し問題と重ね合わせ、「ホームレスはニンゲンではないということか」と皮肉る声もあります。

 誰もが自由に過ごしていた公園から、ピカピカのスポーツ施設と、ハイブランドやおしゃれな店舗、新しいホテルが一体化した新しい場に変化した「ミヤシタパーク」。サイトに書かれたポエムは、その変化を示そうとしたのかもしれませんが――。

フリーランス記者

1978年生まれ。京都大学卒。IT系ニュースサイト記者、Webベンチャーを経て、IT・Web分野を軸に幅広く取材、執筆するフリーランス記者。著書に「ネットで人生、変わりましたか」(ソフトバンククリエイティブ)。

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