春一番か、今冬の九州の降雪観測は佐賀の40分間のみ

減ってきた日本海の寒気南下を示す筋状の雲(2月11日15時00分)

日ごとに気温上昇

 令和2年(2020年)は暖冬傾向が続いていましたが、立春(2月4日)以降の寒波で、全国的に例年の冬のような天気と気温になりました。

 しかし、日本付近まで南下していた寒気が後退し、現在は日本海には、寒気に伴う筋状の雲が少なくなってきました(タイトル画像参照)。

 東京の最高気温と最低気温の推移をみても、建国記念の日(2月11日)からバレンタインデー(2月14日)の翌日まで、気温が日ごとにあがる予報になっています(図1)。

図1 東京の2月の最高気温と最低気温の推移(2月12~18日は気象庁の予報)
図1 東京の2月の最高気温と最低気温の推移(2月12~18日は気象庁の予報)

 気象庁の気温予報では、最高・最低気温の予報上限値と予報下限値も付加されています。

 これによると、15日の最高気温予報の上限値は24度と、2月なのに夏日(最高気温が25度以上)の一歩手前の気温が上昇する予報となっています。

 また、2月17~18日の最低気温予報の下限値は1~2度と雪が降ってもおかしくないほど気温が下がる予報となっています。

 気温が高くなったり低くなったりの一週間ですので、体調管理にくれぐれも注意してください。

春は嵐の季節

 春は日本付近で低気圧が急速に発達します。

 冬の特徴である北からの寒気が残っているところに、夏の特徴である暖気が入るなど、条件が重なるからです。

 低気圧が日本海で急速に発達すると、低気圧に向かって暖かい湿った南風が吹き、太平洋側では暖かい湿った南風と強い雨が発生し、日本海側では気温が上昇して雪崩や融雪洪水がおきます。

 春になって最初に吹く強い南風を「春一番」といいます。

 春一番の基準は地方により異なりますが、立春(今年は2月4日)から春分(今年は3月20日)までの間に日本海で低気圧が発達し、南寄りの風が強く吹いて気温が上昇することが目安です(表1)。

表1 各地の「春一番」の発表基準
表1 各地の「春一番」の発表基準

 なお、北日本と沖縄は春一番が吹きませんので、発表基準はありません。

 令和2年(2020年)は、これから低気圧が東シナ海で発生し、日本海へ進みますが、「春一番」が吹いたとしても、多くの年とは少し違ったものになりそうです。

【追記(2月13日16時)】

 高松地方気象台は、2月13日に、前日の12日夜に四国地方で春一番が吹いたと発生しました。

 日本海で低気圧が発達しての春一番ですので、広い範囲での春一番ではありません。

令和2年(2020年)の「春一番」は?

 令和2年(2020年)2月12日に東シナ海で発生した低気圧が日本海に入り、南から風が吹いて気温が上昇する見込みです(図2)。

図2 予想天気図(2月13日9時の予想)
図2 予想天気図(2月13日9時の予想)

 ただ、この低気圧はあまり発達しませんので、低気圧によって、強い風が吹くことはなさそうです。

 とはいえ、高気圧の縁辺部をまわる風が強まって強い風が吹く可能性がありますので、「春一番」となる可能性もゼロではありません。

 ただ、多くの年のように、「春一番」が吹いて暖かくなった直後に気温が急降下するということはなさそうです。

 というのも、日本海の低気圧の西側には、中国東北部から沿海州にかけての気圧が低い部分があり、寒気を伴った高気圧が日本付近まで張り出してこないからです。

 日本海に進んできた低気圧が日本の東海上に抜けても、そのあとに寒気ではなく、低気圧や前線によって南海上から暖気が連続的に流入してきます。

九州で初雪観測は佐賀のみ

 今冬も終わりが近づいていますが、これまで西日本を中心に記録的な暖冬となっています。

 西日本や東海地方の初雪は2月になってからですし、九州で初雪が観測されたのは佐賀だけです。

 それも、佐賀では、2月5日の7時6~17分、7時18~31分、8時2~15分の合計40分間だけ霙(みぞれ)が降ったことによる初雪です。

 今後、九州では雪が降る可能性は小さいので、九州の多くの地点で初雪の観測なしという、かってない現象がおきそうです(表2)。

表2 各地の初雪の観測日(2月5日以降)
表2 各地の初雪の観測日(2月5日以降)

タイトル画像の出典:ウェザーマップ提供。

図1、表1、表2の出典:気象庁資料をもとに著者作成。

図2の出典:気象庁ホームページ。