花見の季節に強い寒気が南下

ライトアップされたさくら(写真:アフロ)

さくらの開花

 全国的に暖かい日が続き、3月20日(水)には、長崎でさくらが開花しました。沖縄・奄美以外では今季初めてです。

 3月の高温傾向で長崎のさくらの開花は平年より4日早いのですが、暖冬傾向で強い寒気の南下がなかったことから、休眠打破と呼ばれる開花の加速が不十分で、極端に早かった、昨年、平成30年(2018年)よりは3日遅くなりました。

 そして、翌21日(木)には東京、横浜、福岡でもさくらが開花し、関東から西の各地で次々と開花していく見込みです。

 花見シーズンの開幕です。

 気象予報会社等では、さくらの開花予報を行っています。

 気象予報会社によって、対象とするさくらの木が違ったり、予報を発表する時期が違ったりするので、簡単には比較できないのですが、ウェザーマップのさくら開花前線の予報では3月中に東日本の太平洋側から西日本でさくらが開花します(図1)。

図1 さくら開花前線(ウェザーマップ3月21日発表)
図1 さくら開花前線(ウェザーマップ3月21日発表)

さくらの満開

 さくらの開花から4~5日位で「五分咲き」となります。

 明治時代以降、小さな数字が必要となってきたことから、「野球でイチローの日本最高打率が3割8分5厘」というように、小数第1位に「割」、小数第2位に「分」、小数第3位に「厘」という言葉が単位として使われています。

 しかし、「1分銀(一両の4分の1)」のように、もともとは、1より小さい単位は「分」でした。

 従って、「五分咲き」は、花芽の5割が花開いた状態ということになります。

 気温や雨、風によって異なりますが、さくらの開花から1週間くらいで「八分咲き」、つまり満開となります。

 「八分咲き」を満開としているのは、最初に開花した花びらが散り始めることや、さくらが一番きれいに見える状態が「八分咲き」であることによるとされています。

週末の寒波

 花見シーズンが始まって最初の週末、真冬並みの寒気が北陸から北日本に南下してきます(図2)。

図2 上空約5500メートルの気温(3月23日夜)
図2 上空約5500メートルの気温(3月23日夜)

 上空約5500メートルで氷点下30度以下という寒気は、冬場であれば、平地で雪が降ってもおかしくないほどの寒気です。

 また、氷点下36度以下という寒気は、冬場であれば大雪となってもおかしくない寒気です。

 このため、24日の最低気温の予想が東京・大阪で3度、名古屋で2度であるなど、各地で気温が急降下しますので、今週末の花見、特に夜の花見(夜桜見物)には防寒対策が必須です(図3)。

図3 各地の週間天気予報(数字の上段は最高気温、下段は最低気温)
図3 各地の週間天気予報(数字の上段は最高気温、下段は最低気温)

 春になり、地表付近が温まっているため、さくらの季節がもう少し先の北日本・北陸を除いて雪の心配はありませんが、逆に、地表付近が温まっていることから、上空との気温差が大きくなって大気が非常に不安定となります。

 今週の花見には、急な雷雨などにも注意が必要です。

花見期間が長い場合

 さくらの開花のあとに寒さが続くと満開までの期間が長くなります。

 また、満開のあとに、花散らしの風を吹かせる発達さした低気圧がこなければ、葉桜になるまでの期間が長くなります。

 ウェザーマップのさくらの見頃予想によれば、同じ3月21日に開花した東京と福岡ですが、満開予想日は東京のほうが2~3日福岡より早くなっています(図4)。

図4 東京と福岡のさくら見頃予報(ウェザーマップ3月21日予想)
図4 東京と福岡のさくら見頃予報(ウェザーマップ3月21日予想)

 今週末と3月最終の土日に加え、福岡では、4月最初の土日にも花見が楽しめそうです。ただ、東京では、これからの気温がもう少し低くならないと4月最初の土日は葉桜になる可能性もあります。

図1、図2、図3、図4の出典:ウェザーマップ提供。