台風21号上陸か 台風の前も後も前線は危険
台風21号の北上
台風21号は、非常に強い勢力で沖縄県・大東島地方の東海上を北上し、その後やや東よりに進路を変えて速度を速めながら北上する見込みです。
9月4日には、非常に強い勢力を維持して西日本から東日本にかなり接近し、上陸するおそれがあります(図1、図2)。
台風21号の中心気圧は、9月2日9時の段階で935ヘクトパスカルで、仮に、このまま上陸するとなると、歴代4位ということになります(表)。
ただ、北上とともに若干衰え、中心気圧が高くなる可能性もありますが、若干衰えたとしても、かなり発達した台風であり、危険であることにはかわりがありません。
台風接近前の雨
台風21号の接近前には秋雨前線によって東北から東日本、西日本ではところにより大雨となっており、土中には大量の水分がたまって土砂災害が発生しやすい状態になっています(図3、図4)。
この土中の水分量が多い地方では、台風の雨がさらに加わると、さらに土砂災害の危険性が高まりますので、厳重な警戒が必要です。
台風通過後も前線に注意
台風21号に対して厳重な警戒が必要なのはいうまでもありませんが、台風が接近上陸後も、今後南下してくる前線に注意が必要です。
台風が西日本に接近する頃、日本海には強い寒気を伴った新たな前線が南下してきます(図5)。
台風21号は、この前線によって温帯低気圧に変わり、再発達する可能性があります。
台風21号の影響がなかった地方も含めて、広い範囲で、再発達した温帯低気圧によって大きな影響がでる可能性があります。
まず、台風情報の入手に努めて警戒することが必要ですが、その後の気象情報にも引き続き注意が必要です。
タイトル画像、図3、図4、図5の出典:ウェザーマップ提供。
図1、図2、表の出典:気象庁ホームページ。