中国でも日本人サポーターのゴミ拾いを賞賛!「日本人の素質は高い」「日本は素質大国だ」とSNSで
FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会でも、日本人サポーターのスタンド清掃やゴミ拾い、ロッカールームの清掃などが大きな賞賛を浴びている。
日本人サポーターによる清掃は前回のロシア大会でも注目を浴びており、今回が初めてではないが、今大会でもW杯の公式ツイッターを始め、海外メディアで大きく紹介されている。
それは、隣国・中国でも同様だ。中国のSNSやメディアの報道を見てみると、そこには、日本人のゴミ拾いと合わせて、「素質」という中国語が頻繁に飛び交っていることに気づく。
中国人がよく使う「素質」とは?
中国のSNS、微博(ウェイボー)や検索サイトの「百度」(バイドゥ)などで検索してみると、「日本人サポーターの清掃・ゴミ拾い」について多くのメディアが紹介しており、コメント欄にも日本を褒めるコメントがあふれている。それらの一部を紹介すると、おおむね以下のような内容だ。
「いつもゴミ拾いをする日本人の素質は本当に高い!すばらしい」「日本人の素質の高さにはいつも驚かされる。残念ながら、私たちとの差は歴然としている」
「日本人の素質の高さ、忍耐力、行動力、これは我々中国人とは比較にならない」「日本は高素質国家だ。私たちも学ばなければならない」「日本は真の文明国家だ」
これらのコメントに多く出てくる「素質」とは何だろうか。
中国人と「日本」についての話題で会話したことがある日本人ならば、おそらく何度も耳にしたことがある単語だと思う。
マナー、民度、素養などの意味
「素質」は日本語にもあるが、中国ではいくつかの意味がある。状況に応じて意味は異なるが、「日本」に関する話の場合、「マナー、民度、素養、教養、道徳」などの意味で使われることが多い。中国では「素質が高い・低い」などという表現で使い、日本人については「素質が高い民族」だとよく表現される。
サッカーの試合後、日本人サポーターたちが自発的に清掃を買って出るのは「日本人の素質が高いからだ」と中国人はいい、続けて「中国人にはなかなか真似できないことだ」という。
半ば、自虐的にいっている場合もあるが、本当に感心していってくれていることが多い。日本人を見かけると「なぜ、日本人の素質は高いのか?」と不思議そうな顔で質問してくる人もいる。
日本では「素質」という言葉をそういう意味で使わないし、日本人自身、マナーがいいからごみ拾いをする、とは思っていないが、中国では、何かにつけて「だから日本人の素質は高いのだ」と褒めちぎってくれる。今回のW杯でも同様だった。
むろん、SNSの中にはさまざまな意見がある。
「カメラが回っているから、カッコつけてやっているだけなのではないか?」や「新宿や渋谷の街頭にはたくさんゴミが落ちているのに、なぜこういう大会のときだけゴミを拾うのか?」などと揶揄するコメントもあるのは事実だ。
その一方、「日本が戦後いち早く立ち直り、経済大国になれたのは、素質教育を重視したからに他ならない」「日本では小学校のときに清掃の時間がある。中国では子どもはただ勉強するだけだ。その違いは大きい」などと分析するコメントもあった。