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「産休」から復帰のキャプテン、復帰翌日に自ら祝砲となる決勝弾を放つ<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
決勝弾を放ったキム・ヒョンス(写真:LGツインズ)

6日の韓国KBOリーグはダブルヘッダー1カードを含む、全6試合が行われました。

LGツインズ-SSGランダーズ(チャムシル)のダブルヘッダー第1試合は、LGが4-1で勝利。LGは1-1で迎えた5回裏、2番のキム・ヒョンス選手が内角の直球を力でライトポール際に押し込み、勝ち越しの15号ソロを放ちました。LGはこの一打が決勝打になっています。

キム・ヒョンス選手は4日に奥さんが長男を出産し、翌5日の試合を欠場しています。当初は奥さんの家族が産後の世話をする計画でしたが、予定より3日早い出産となり、また感染症の拡大により病室に入れるのはPCR検査で陰性判定を受けている人に限られることから、それに該当するキム・ヒョンス選手がその役目を務めました。

KBOリーグでは2019年から「慶弔休暇」制度が導入されていますが、チームのキャプテンのキム・ヒョンス選手はそれを申請せず1試合で復帰。上位争いが続くこの時期に自らのバットで祝砲を挙げました。

◆「慶弔休暇は2019年から導入」

NPBの選手会が採用を希望している慶弔休暇。KBOリーグでは2019年から導入しています。

選手は本人と配偶者の直系家族(両親、祖父母、兄弟姉妹、子供)か配偶者が死亡の場合、また子供の出産を理由に慶弔休暇を最大5日まで申し込むことができます。その間、登録抹消となりますが休暇期間は登録日数に含まれ、通常再登録に必要な10日を経過しなくても登録が可能です(KBO規定第14条)。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

ハンファイーグルス戦の9回表、5番ヤン・ソクファン選手の代走で出場し、その裏レフトの守備に入りました。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全6試合の結果です。

◇10月6日(水)の結果

・LG 4 - 1 SSG(チャムシル)

 ダブルヘッダー第1試合

 勝:スアレス

 敗:イ テヤン

・LG 3 - 11 SSG(チャムシル)

 ダブルヘッダー第2試合

 勝:オ ウォンソク

 敗:イム チャンギュ

・キウム 3 - 9 サムスン(コチョク)

 勝:ブキャナン

 敗:アン ウジン

・KT 2 - 4 NC(スウォン)

 勝:ルチンスキー

 敗:ペ ジェソン

・ハンファ 3 - 4 トゥサン(テジョン)

 勝:イ ヨンハ

 敗:カン ジェミン

・ロッテ 2 - 4 KIA(プサン)

 勝:ユン ジュンヒョン

 敗:パク セウン

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

⇒ 2021年 韓国プロ野球日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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